長野県飯山市瑞穂地区で養鶏を営む吉越洋治さん(42)は、独自ブランド「菜の花みゆき卵」の生産販売に取り組んでいる。市内で唯一の養鶏業者として約1万2000羽の採卵鶏を飼養。消費者にできる限り新鮮な卵を届けようと、選別から包装、出荷までの全てを自家農場で行い、地元を中心に販売している。
同地区は夏の暑さや冬の豪雪など、鶏の成育にとって厳しい条件にあるのが実情。鶏卵の品質は飼育する環境に大きな影響を受けることから、吉越さんは鶏にストレスを与えないよう鶏舎の温度管理に細心の注意を払うなど、常に鶏の健康状態に気を使っている。
また、鶏の餌とする配合飼料に地元の飼料米を加えるなど、良質な鶏卵生産を追求。安全・安心で新鮮な鶏卵を消費者に届けようと、選別から出荷までの全てを自家農場で行っている。
吉越さんは吉越養鶏場の2代目として19歳で就農。25歳から経営を任されて以来、高品質な鶏卵の生産技術の確立に努めてきた。現在はJA長野県養鶏部会協議会の副会長を務め、毎年、同協議会が開く鶏卵品質共励会に出品して入賞している。「味に自信があるので、ぜひ味わってもらいたい」と、鶏卵生産に情熱を傾けている。