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リンゴ高蜜植・新わい化栽培、剪定のこつ学ぶ | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Jan 26, 2015 3:00:00 PM
高密植・新わい化栽培の冬季剪定について説明を受ける参加者

JAちくまりんご部会は、千曲市上山田でリンゴの高密植わい化栽培と新わい化栽培の剪定(せんてい)講習会を開き、生産者ら20人が参加した。元JA長野県営農センター技術審議役の臼田彰さん(65)を講師に招き、従来の新わい化栽培と高密植わい化栽培の違い、剪定や樹づくりのポイントなどを学んだ。
今回は会場が高密植栽培の園地のため、講習会では同栽培の剪定を中心に説明した。高密植は列間3メートル、樹間1メートルの栽植を基本に10アール当たり300本程度を定植。樹形は背丈の高い紡錘(ぼうすい)形の「トールスピンドル」を目標に、トレリスと支柱を利用して主幹を3~3.5メートルまで真っ直ぐに伸ばす。定植2年目から1本当たり4、5キロ、5年目から10アール当たり5、6トンの収穫が見込めるという。
臼田さんは「高密植わい化栽培の要点は側枝の下垂誘引と弱剪定、適度な着果負荷」と説明。剪定について「直径2センチを超えた側枝は更新の対象になる。更新時は、新梢(しんしょう)が出やすいよう側枝の付け根を斜めに切断するべベルカットをする」などと解説した。
JAは高密植わい化栽培と新わい化栽培を推進するため、農業開発積立金や農業振興助成を利用しながら振興を図っている。同部会副部会長を務める渡島港一さん(66)は「生産者の高齢化による労力不足が課題の中、新わい化と高密植わい化栽培は省力で早期多収が見込める。作業の安全性も高く、そろいや着色も良い高品質なリンゴ栽培が見込める」と期待を寄せた。