JA北信州みゆきは、カラーピーマン「ぷちピー」=写真=の産地化を目指した生産振興に本腰を入れている。赤、黄、オレンジの3種で、甘味があり生食も可能。比較的容易に育てられることも利点だ。1年目の今年度は31人が約3000本を栽培し、JAの営農指導員が生育状況を確認しながら栽培指導し、8月上旬から11月上旬までに約1948キロの出荷があった。
JAによると、「ぷちピー」は一般的なピーマンと比べ1株当たりの収量は少なめだが、一部の病害虫に強いことが今年度の栽培を通じて分かった。1本から2.5~3キロの収穫を目指したが若干及ばず、収量向上が来年以降の課題という。出荷時には1袋(100グラム)に3色を詰めるが、色によって形や色の付き方などの特性が異なるため、出荷作業への慣れが必要という。
JAは昨年度、種苗会社トキタ種苗との情報交換を通じて「ぷちピー」に着目。全国的にまだ生産量が少ない品目だが、有望な新品目として導入した。今後も継続して生産者を募り、産地化を目指す方針だ。
今年度の試験栽培により、定植や整枝を含めた栽培方法にめどが立ち始めたことから、JAの内堀喜博指導員は「増収のポイントが見えてきた。次年度に向けて農家の所得向上につながる品目にしたい」と意欲を示している。