小布施町でサクランボを栽培する大塚博美さん(74)は、1年生苗で10粒ほど着果させた鉢植えサクランボの量産化と年末出荷の技術を確立し、このほど市場へ出荷を始めた。
苗木は独自に開発した特許技術を駆使して要請する。冷蔵庫を使って休眠させて開花時期を制御し、冷蔵庫から出した後は加温ハウスで養成して着果させる。養成した鉢植えの苗木は、成熟遺伝子が活発に活動する成木と同じ条件の樹木になるという。
台木を一度も地面に植え付けず、挿し木の時から小さな鉢に入れて根張りを制限して栄養成長を抑制する。果実が着果すると枝が若木の時の半分以下しか伸びない性質など、木の潜在能力を引き出して実用化にこぎ着けた。
大塚さんは現在、リンゴ、桃、栗の苗木も養成中で、「この技術はほとんどの落葉果樹に応用できる。春に植えれば夏に果実が取れ、一般の人も農家の人も利用できる」と話している。