JAちくまライスセンターで、小麦「ユメセイキ」の農産物検査が始まった。10月末〜11月に播種(はしゅ)された小麦が、6月下旬〜7月上旬に収穫期を迎えている。管内では約52ヘクタールが栽培され、同センターで検査を受けた後、県内の製粉業者に出荷される。今年は約270トンの出荷を見込んでいる。
「ユメセイキ」は2001年度に長野県農事試験場が育成した小麦で、千曲市や長野市を中心に栽培されている。小麦粉のでんぷん中のアミロース含有量が低いため、きめが細かく、「おやき」「すいとん」や菓子作りなどに利用できる。うどんにすると、滑らかで粘りとこしがある独特の食感が楽しめる。
JAによると、2月の大雪の影響で生育が遅れていたが、その後の好天により順調に生育した。
青木紀明営農技術員は「春の干ばつの影響からか、やや粒張り不足も見られるが全体的に品質は平年並み。「1等比率は6月末時点で約95%と、品質の良い小麦に仕上がっている」と話す。