上伊那地域でトルコギキョウの出荷が本格化した。JA上伊那の選花場では6月下旬から出荷が始まり、7月上旬は日量1万5000~2万本を出荷している。8、9月のピーク時には、6万~7万本になる予定で、11月末まで続く。
今年約30万本を作付けた伊那市の(株)フロムシードの作業場では、収穫した花を10本1束にして次々と選花場へ運んだ。同社代表でJA花き部会トルコギキョウ専門部長の伊東茂男さん(64)は「作付けの9割以上を収穫したい」と意気込む。
トルコギキョウはアルストロメリア、テッポウユリと並ぶJAの基幹品目。伊那市を中心に約90人が生産している。専門部は昨年、目標の販売額3億円を達成。今年は250万本の出荷で3億5000万円を目指す。
JAではオリジナル品種の育成に力を入れ、栽培の約8割を占める。品種は伊東さんが中心となって育種。農事組合法人いなアグリバレーで育苗し、生産者に供給する。オリジナル品種は試験品種も含めて現在約50種。うち約7割が「八重」で、主力品種は大輪八重ホワイトの「仙丈の雪」、一重パステルブルーの「オホーツクの夏」など約30種類ある。