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農の魅力 伝えたい−リンゴ発泡酒 普及へ(ポムリエ)、月1 講義や料理でPR(野菜ソムリエ)。若い女性ファン拡大 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Jul 12, 2014 3:00:00 PM
殿倉さんが栽培しているリンゴ。ポムリエの資格を取得し、需要創出に挑戦する。(長野県飯田市で)

長野県飯田市下久堅でリンゴや野菜を栽培する殿倉由起子さん(30)は、リンゴ発泡酒「シードル」のソムリエである「ポムリエ」の資格を取得、新たなリンゴの需要創出に挑戦している。ポムリエは2013年から市内の民間団体が始めた資格認定。野菜ソムリエとしても活動し、友人と毎月開く料理イベントでは若い女性ファンも獲得した。「農業の魅力を伝えることで、若い農家を増やしたい」と思いをはせる。
殿倉さんは実家の農業を継いで4年目。当初は「農業をしたくなかった」のが本音だが、夫の健一さん(30)の「農業がしたい」という強い願望に負けて東京からUターン。だが農業を始めてみると、地元の農畜産物の多様さや、おいしさ、楽しさが次第に分かってきたという。
そんな農業の魅力を多くの人に伝えたいと挑戦したのが、市民団体「国際ポムリエ協会」(飯田市)が主催するポムリエ養成講座。ポムリエとは、フランス語でリンゴを表す「ポム」とソムリエを組み合わせた造語で、リンゴの発泡性飲料「シードル」の魅力や知識を学び、情報発信と地域活性化につなげる役割を担う。
昨年、資格を取得してからは県内の醸造所でシードルを試作。今後は地元特産のリンゴのPRをしていく考えだ。
さらに、地元の農産物や農家の魅力を発信しようと始めたのが、友人と結成した「南信州ベジフルユニットYUISAI(ゆいさい)」だ。ともに野菜ソムリエの資格を取得し、今年からは月1回の「ベジフルラボ」を始めた。
ベジフルラボは、地元の飲食店を借りて、南信州のおいしい農畜産物を広める活動。参加者は20、30代の女性が多く、毎回10人程度が集まり、野菜についての講義やシェフが調理した野菜料理を楽しみ、南信州の農産物の素晴らしさを知ろうという取り組み。1月はスムージー、2月はブロッコリー、3月はトマト、4月はアスパラガス、5月はエダマメと、毎月テーマを絞って開いているのが特徴だ。
「多くの人とのつながりができることが楽しい」と殿倉さん。ポムリエなどの活動を通して農の魅力を伝えながら農業を元気にしようと奔走する。