JA佐久浅間は、12月の冬至にカボチャを食べる需要に合わせ、抑制栽培して出荷するカボチャの産地化に取り組んでいる。国内では冬至向けに鹿児島県や北海道で生産されているが、市場流通の多くがメキシコやトンガからの輸入品。国産品の需要が高まる時期に良品を出荷し、市場拡大を図る方針だ。
JAは2010年から試験栽培を開始。JA長野県営農センターやJA全農長野、佐久農業改良普及センターなどの協力を得ながら、貯蔵性が高く良食味な品種の選定や栽培技術の確立を目指している。今年度は御代田町や佐久市などで二十数戸の農家が約2ヘクタールで栽培。13トンの出荷を見込む。
JA管内では7月中旬に播種(はしゅ)して10月中旬から下旬にかけて収穫。糖度の向上と腐敗を防止するためのキュアリング(追熟処理)を行い、12月の出荷まで適正な環境で約1ヵ月貯蔵する。
このほど開いた栽培講習会には農家やJAの営農技術員、種苗会社担当者など約40人が参加。育苗管理や病害虫防除、日焼け対策などの栽培ポイントを学んだ。人工授粉について、「遅い時間に行うと受粉の能力が落ちて収量に影響するため、早朝に行うことが重要」とアドバイスもあった。