JA大北は14日、要介護、要支援認定を受けた高齢者を対象とした通所介護施設、機能訓練特化型デイサービス「JA大北ふれあいプラザおおまち」を大町市の旧JA大町市支所に開所した。同JAでは初の施設開設で、福祉事業の充実により高齢化が進む組合員や地域住民の暮らしを支える考えだ。
同施設は、要介護、要支援認定を受けた高齢者がマシンを使ってトレーニングをして筋力などの機能を回復させ、自立した生活への復帰を目指す機能回復特化型デイサービス。機能訓練指導員が、楽しみながら簡単にできて実生活に反映できる内容の訓練も行う。
この他、JAは今年度、要介護・要支援認定を受けていない高齢者の筋力トレーニング事業を同市から受託し、組合員を対象とした運動教室「みのり教室」を開くなど、高齢者が楽しく暮らせる地域づくりに取り組む。
JAは昨年4月に福祉プロジェクトを立ち上げ、事業計画の一つとして、福祉・介護保険事業の強化に取り組んできた。今回の施設開所とデイサービスの開始はその一環で、開設に向けて昨年11月から旧支所の改装工事を始め、4月1日に完成した。
施設の開設にはJA共済連長野、安曇総合病院、大町総合病院、市などの協力を受けた。両病院は、JA職員の指導や施設運営のノウハウを助言する他、機能訓練指導員として利用者の計画作成や評価などにも参画する。
14日に開いた開所式には関係者約40人が出席。JAの西山隆芳組合長は「地域の住民の生きがいと張り合いのある日常生活を支える事業。JAも病院も保険、医療、福祉の充実に努め、健康で豊かな地域づくり実現に取り組みたい」と抱負を述べた。
旧支所の1階部分を改装した施設は約250平方メートルで職員6人が従事する。毎週月〜金曜日(祝祭日除く)の午前中3時間で定員は10人。21日には施設の内覧会を開く予定だ。問い合わせは「ふれあいプラザおおまち」、(電)0261(22)8986。