長野県内一のスイカ生産量を持つJA松本ハイランド管内で7日から、露地栽培のスイカ苗の定植が始まった。予定日に低温が続き、凍霜害を防ぐため2日遅れてスタートした。主産地の松本市西部や山形村では4月後半をピークに7月上旬まで作業が続く。現在の定植で出荷は7月10日ごろの予定だ。
今年は4月に入り低温が続き、7日も松本市波田で最低気温が氷点下4.9度を記録した。定植はハウスから出したばかりの苗を植えるため低温に弱く、生育は気温に大きく左右される。今年は例年に比べて気温が低く凍霜害が発生する恐れがあり、大半の農家はトンネルの二重被覆などを行いながら作業している。
松本市波田で両親と夫婦の4人で1.7ヘクタールを栽培する大池修さん(39)は「消費者においしいと言ってもらえるよう栽培している。暑い夏が来ることを期待したい」と話し、7日だけで12アールに550本を定植した。
JA産の「JA松本ハイランドすいか」は大玉で糖度が高く、実の締まった「シャリッ」とした歯応えが特徴。標高600〜800メートルの水はけが良く水もちの良い土壌で生産される。239戸の生産者が247ヘクタールで作付け、102万ケース(1ケース2玉)を全国の市場へ出荷する計画だ。