農水省関東農政局の藤本潔局長が、2月の大雪による農業被害を受けたJAあづみ管内を視察した。ビニールハウスが倒壊した安曇野市堀金のセルリーと夏秋イチゴの現場を訪問。農家やJA職員から直接話を聞いて被害状況を確認し、支援策の要望を受け止めた。
ビニールハウスが倒壊した夏秋イチゴ部会長の堀井勇司さん(33)の畑では、雪の重みで曲がった鉄パイプや切ったビニールが垂れ下がる様子を視察。藤本局長は、天井だけでなくハウス内のプランターを支えるパイプまで曲がっている状況を見て、被害の大きさに驚いていた。
堀井さんは、ハウスを守るためビニールを切って雪を降ろした状況を説明。「3月から定植の予定だったが、施設の片付けなどがあり作業に影響が出ている。早急に支援してほしい」と訴えた。藤本局長は「農産物の生産に必要な施設の撤去費用を補助し、少しでも早く施設を再建できれば」と話した。
JA管内の雪害で倒壊したハウスは2月末で136棟あり、被害額は約6000万円に上っている。
JA営農経済事業部の小林康男部長は「全ての組合員に対して状況を確認する調査をして被害を把握し、行政の支援対策に役立てたい」と話す。