佐久市の臼田高校は、生徒が取り組んだ1年間の活動と学習成果を披露する成果発表会を開いた。「挑戦!自然・空間・色彩・未来の創造」をテーマに、3年生のグリーンライフ科やデザイン科、1、2年生の代表者らが発表。在校生や教職員、保護者、地域住民ら約400人が発表を聞いた。
グリーンライフ科農業クラブ3年生は、造園、野生動物、炭窯などの課題研究に取り組んだ5チームが発表。栽培チームの5人は、アゾラ培養土を利用した花きと野菜の栽培について報告した。アゾラは同校が農業利用の調査研究を続けるシダ類。別名をオオアカウキクサと呼び、これまで水田の雑草抑制や緑肥効果などを実証してきた。
今年度は緑肥効果に着目し、アゾラの完全発酵堆肥を試作。ピーマンやトマト、ナスの他、菊を乾燥アゾラで栽培比較した結果、生育や収量は発酵堆肥が若干上回ったことを報告した。長坂優希さん(17)は「アゾラ堆肥が減農薬につながる可能性が見えた。研究が次につながってほしい」と後輩に実証を託した。
発表会は生徒が主体となり運営し、同校の活動を公開して理解と支援を広く求める目的で毎年開いている。当日は2015年度に同校と「佐久平総合技術高校」として統合する岩村田高校機械科と北佐久農業高校の各校から1グループが出席し、交流発表した。