JA全中が募集した「第1回地域営農ビジョン大賞」で、長野県のJA上伊那が支援部門の大賞(全中会長賞)を受賞した。同JAは東京都内で1月30、31の両日開かれた同ビジョン全国研究大会で表彰を受け、全国から集まったJAグループ関係者らに事例発表した。
30日は同JAの御子柴茂樹組合長が出席し、全中の飛田稔章副会長から表彰盾を受け取った。御子柴組合長は「農地をいかに維持していくか。営農が続く限りJAとの関わりがあるので、農を基盤に地域に貢献できるJAづくりを進める」と話した。
31日には同JAの下村篤常務が取り組みの事例発表を行った。ビジョン策定・実践の特徴として(1)地域の組合員が自ら主体的に話し合う(2)組合員の話し合いをJAが組織・事業を通じて全面的に支援している(3)管内16地区のビジョン策定実践支援委員会地区委員会にJAの全正職員を配置し、支援する体制を構築している(4)農業インターン制度による新規就農者の育成、目的積立金を活用した生産拡大支援事業「未来Aサポート」創設、集落営農組織の設立や運営支援―などの取り組みを紹介した。
JAグループは、地域農業の生産拡大や農業所得の向上、農を通じた豊かな地域づくりを運動目標とする「地域営農ビジョン策定・実践強化全国運動」を展開している。大賞はビジョンの策定と実践で優れた取り組みを顕彰するもので、ビジョンを策定する組織を対象とする「実践部門」と、実践組織を支えるJAを対象とする「支援部門」からなる。