長野県中川村のJA上伊那中川支所で、飯島町の同JAの宅老所「なごみの家」の利用者を招いて繭玉作りが行われた。昭和30年代まで養蚕が盛んだった上伊那地域で、蚕の無事な成長と農作物の豊作を願って行われる伝統行事。同支所では同村の松下弘毅さんが中心となり14年前から始まり、近年は同施設の利用者を招いて一緒に作っている。
今年は施設利用者13人が支所を訪れ、昔を思い出しながら米の粉を蚕の繭の形に丸めて繭玉を作った。生地は白色の他、食紅を使って赤や緑に染め上げ、支所の入口のソヨギに飾り付けた。
松下さんは「伝統文化や伝統行事は年々すたれてきているが、地域の文化として次世代に伝えていきたい」と話した。