JA長野八ヶ岳の今年度の野菜販売実績が200億円超を達成し、同JAの合併以降で最高額となった。今シーズンは全般的に猛暑と干ばつ傾向で推移し、生産者にとって苦労が多かった一方、集中豪雨や台風の影響が例年より少なかった。また、昨年の豊作基調に伴う価格低迷の反省を生かし、7、8月期は需要に見合った適正生産の実施を強化。価格の安定につながったことも要因だ。
今シーズンは夏場に極端な天候不順がなかったことに加え、前年を踏まえて7、8月期に危機感を持ってハクサイの適正生産を実施した。販売面でも昨年以上に「売って出る方針」を掲げ、売り場の確保と拡大に取り組み、消費宣伝も積極的に実施して価格形成を実現した。
同JA野菜専門委員会が開いた2013年度の野菜販売反省会には生産者、市場関係者ら約130人が出席。野菜生産販売の経過と課題、ハクサイ適正生産の検証と今後の課題について発表と意見交換を行なった。
同委員会委員長で同JAの井出茂樹専務は、環太平洋連携協定(TPP)の行方や燃料・資材価格の高止まり、消費税率の引き上げなど山積する課題を踏まえ、葉物野菜の適正生産と多品目化の実施について理解を求めた。