JA信州諏訪は、農業生産法人「あぐりクリエイト信州諏訪」を設立した。遊休農地を活用して農業生産に取り組む他、就農希望者を雇用して農業を実践的に学ぶ場としての機能も持たせる。現時点で、貸借確定している約6ヘクタールで除草や耕起に着手した。当面は富士見町を拠点に活動し、来年度から本格的に農業生産を行う計画だ。
同町は米の作付け率が低く、水田の遊休化が特に進んでいることから、同法人は米を重点的に栽培する。園芸品目としては加工用のキャベツやホウレンソウなどの生産にも取り組む計画だ。農産物は全量JAを通じて販売し、モデルとなる農業経営の確立をめざす。
同JAは今年5月の通常総代会に法人設立について議案を提出。承認を受けて3000万円を出資して9月2日に正式に設立した。経営役員は社長、専務、取締役部長の3人体制で、社長は同JAの有賀喜廣経営担当常務が兼務する。核となる労働力は就農希望者らから募り、農業研修を通じて新たな担い手として育成する。
同町のJA営農センターで9月下旬に開いた事務所の開所式にはJAや行政の関係者らが参加。真新しい看板を掲げて開所を祝った。