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農作業安全一丸で | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|May 18, 2013 3:00:00 PM

日本農村医学研究所は18日、長野県佐久市のJA長野厚生連佐久総合病院で開かれた病院祭で農作業安全講演会を開いた。多くの地域住民が訪れる同病院祭で農作業安全講演会を開くのは初めて。参加者に、農業者だけでなく、地域一丸となって取り組む問題であることが強調された。
前農林水産省生産資材対策室長で経済産業省車両室長の小川祥直氏が「農作業事故をなくそう!」と題して、農作業事故の防止対策や調査に携わった経験から、現状や原因、対応策などを講演した。現在は事故の傾向が特定できつつあり、対応策を実践する段階だと説明。「まずは働き掛けや連携を始めることが大切。同様の悩みを持つ他業種とのネットワークを作るなど、職務を超えた、魂のある活動が必要だ」とし、地域全体の協力が必要だと強調した。
「こうして起こった農作業事故」と題して講演した同研究所の客員研究員の浅沼信治氏は、事故と対策の実例を写真を交えて説明。「農業に定年はなく、生きがいとする高齢者は多い。作業を複数人で行ったり、安全な環境を整えたりと、高齢者が安全に従事できるように啓発していく必要がある」と話した。
講演後の意見交換で参加者から「今後は農家だけでなく、家庭菜園や定年帰農などで農機具を使う人が増える。一層の対策が必要」「現場と政策がかみ合わない場面もある。対策拠点をしっかりつくってほしい」などの意見があった。