輪作と混植の知恵を生かそう

01)森林や草原の土壌にみる土づくりの原点
02)畑作農業における輪作の歴史
03)地域で行われてきた輪作を調べてみよう
04)混植すると野菜が元気になる

畑作農業における輪作の歴史 ine_head_right

 栽培ムギの原産地である西アジアでは、コムギと牧畜(乾燥に強い羊・ヤギ)を組み合わせた有畜混合農業が行なわれていた。やがて、チグリス・ユーフラテス川やナイル川流域で、大規模な灌漑農業がはじまり、古代文明が起こる。大河の氾濫原の土壌はきわめて肥沃だったが、やがて長年の連作により土壌の肥沃さが失われて、生産力が落ち、文明そのものも衰退してしまう。
 ローマ時代には、灌漑設備がなくてもある程度の生産が可能な、二圃式農業が行われた。二圃式では集落の農地を大きく半分に分け、「コムギ→休作」を交互に行う。これが、アルプス以北のヨーロッパに伝わり、「コムギ→オオムギ・エンバク・豆類→休作」という中世の三圃制度へと発展した。
 18世紀になると、イギリスで「コムギ→カブ→オオムギ→クローバー」という四圃輪栽式が始められ、また、家畜を畜舎で飼い、集めた糞尿を集約的に堆肥化して使うようになった。同時に、マメ科の地力を増進する作物を導入することで、生産力が増大した。この方式は、今日ヨーロッパ全体に普及している。
 日本でも、北海道の畑作地帯では「テンサイ→ジャガイモ→マメ類→秋まきコムギ」などの輪作が行われている。また関東でも「ラッカセイ→ムギ→スイカ→ハクサイ→サトイモ」や「ムギ→ダイズ→緑肥→ジャガイモ・ニンジン」という輪作がみられる。

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