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酪農界の王子登場!乳脂量日本一の牛乳を生みだす男前

男前百科

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ひたむきに頑張る人は、理屈抜きに男前!
信州の農業を担う次世代のリーダーとして歩み始めた若者たちのライフスタイルとは!?
志を持って農業に情熱を注ぐ、『若手男前農家』のオンとオフのありのままの姿をシリーズでご紹介します。

男前百科 SEASON3 vol.3
富士見町 五味英介さん

 

「天才は努力の達人である」。この言葉を座右の銘としている五味英介さん(33歳)。
「あっ、自分が天才ってわけではないですよ。でもまぁ、いいっか(笑)」と照れながら笑うお茶目な一面もありますが・・・。今回、ご紹介する男前さんは、日々、牛の飼育技術を改良し、乳質の高い牛を育てあげる、諏訪郡富士見町の酪農家さん。過去には共進会受賞歴多数。なんと昨年(2015年)は、乳脂量平均偏差値が都府県1位、年齢個体別の記録では乳脂量日本一(歴代5位)の牛を輩出し、検定成績優秀牛群表彰でトップに輝きました。

 

広い視野で酪農に向き合う

五味英介さんは、乳牛共進会の全国大会である「オールニッポン・ホルスタイン・コンテスト」の最年少選定委員に選ばれたり、「増産と品質向上の手法について」などの講演で全国を飛び回ったりと、乳牛改良の若き担い手として、全国的にも注目されている一人です。
実家が酪農家の英介さんは、もともと牛が好きだったそう。高校・大学は北海道へ。さらに、世界規模で酪農経営を学びたい、と2005年に渡米。帰国後、家業を継いで現在9年目の夏を迎えました。

ご両親と受賞を喜ぶ

渡米時代のファミリーと

 

牛たちの様子をきちんと見て、毎日餌を調整

経営するエリックファームの牛舎
エリックは五味英介さんの渡米時代の愛称から

まずは、全国一の牛乳、ひいては日本一の牛たちに会うため、牛舎へ。時間は、朝8時。
すでに朝食タイム! 鳴き声もなく、無心にムシャムシャと干草を頬張る牛たちが、2列にわかれてずらり。干草の次は乾燥コーン(トウモロコシ)、続けて別の干草やビタミン・カルシウムなど、それぞれの飼料を順番に1時間かけて配ります。これを日に4回っ!!

順番に配られる餌にモ〜夢中

飼料と塩。塩も大切

「大変ですね~」としみじみつぶやく編集部員に「すべてミックスされた配合飼料もあるけど、牛の個体差もあるし、その日の体調もあるし、様子で調節できるから」と、サラリと話す英介さん。ご両親と一緒に、サクサク作業をこなします。また塩と水も大切で、食欲のない牛にはバケツ3杯くらいの水が必要だとか。これでしっかり食べてくれるようになるそうです。食後は、もちろん食休み。みんなそろって背中がかわいい♪

みんなそろって食後の休憩タイム

合間を見て、環境整備(掃除)。ストレスを与えないよう、こまめに気づいたら掃除そうじ・・・。
休むまもなく、搾乳タイ~ム! パンパンに張ったお乳を丁寧に拭いてキレイにし、搾乳機を素早くまっすぐ差込みスタンバイします。パイプからタンクへ勢いよく流れていく牛乳・・・オイシソウ♪

五味さんに撫でられ、搾乳中も大人しい

搾った乳は専用のパイプを通ってタンクへ

絞りたてのホットミルク

 

前日に奇跡の三つ子誕生!?
獣医が語るエリックファームへの想い

三つ子の母牛(中央)の産後検診

前日生まれたばかりの三つ子の子牛

そこへグリーンの手術着に長靴・マスク姿の獣医さん登場! 実はこの日、ひとつの奇跡に出遭っていました。取材前日、なんと三つ子が誕生していたのです。JA信州諏訪営農部畜産課の細川獣医師いわく、「元気な三つ子は初めて」とのこと。しかも安産だったそう。漆黒の黒毛もかわいい子牛たちに出会えて幸せでした☆

「良い牛はお腹のハリとこのラインがきれい」と教えてくれた獣医の細川さん

さて、白と茶の母牛の産後検診と投薬のためにエリックファームを訪れた細川獣医師が、まず「牛は語る」と。牛の左側のお腹を指して、「このラインを見てください。1本スジが張っているのが分かりますか? これが調子の良い証」。牛がしゃべるわけではないけれど、このスジ1本で大体わかるそうです。産後検診はもちろん、定期健診や繁殖管理など定期的なサポートを受けて牛たちを守っている英介さん。そんな英介さんに、「熱心だし、新しい提案にも柔軟に対応しようとしてくれるから、ここに来るのが楽しい」と目を細めて笑う細川獣医師。一生懸命な農家を支えるのが自分の仕事だと、熱い胸の内を語ってくれました。

一頭一頭について真剣に話す細川獣医さんと英介さん

 

「倒産寸前」を救ったエリックスタイルとは

 

今でこそ、表彰を受けたり県内外の酪農家さんから相談を持ち掛けられたりする五味さんですが、アメリカから帰国直後の現実は、なかなか厳しかったと言います。「実はその頃、倒産寸前だったんです」。そこでまず「10年計画を立てて、あせらず、やるべきことをやる」、これに徹したそう。アメリカで、世界経済も含め常に先を見据えてシビアに考える経営者たちの姿を目の当たりにした経験も、生かされているとか。自分の与えられた環境でベストをつくそうと、まず手をつけたのは「掃除」から。しかも徹底的に。そして「牛に必要なものを必要なだけ」を常に心がけたそうです。

27年度も優秀牛群表彰を受賞

不安な時には前述の細川獣医師はじめ、JA信州諏訪の職員に何でもオープンに相談できたので、効率よく進めることができて助かった、とも。「昔の常識=今の非常識」と思ってなんでもやってみた。よく怒られたことも(笑)。そして5年で経営を立て直し、ついには2015年、牛乳のコクや風味につながる「乳脂肪日本一」の牛乳を生産するまでになりました。しかも、生産量を減らして乳質をあげることは比較的簡単と言いますが、増産して質の向上を果たしたのです。
「一人の結果じゃないですよ。一人じゃできないんで・・・。家族はもちろん、いろいろな方がいろいろなことを言ってくれてありがたかった。だから、自分も頼られたら、できるだけ相談にのりたい」

牛舎入口からトウモロコシ畑への道

五味さんの牛舎とトウモロコシ畑との間に広がる、風の通り道のような気持ちの良い原っぱで、「牛と人に感謝しながら好きな仕事をしている」と、酪農への想いを語る英介さんは、「努力と行動力」の男前さん。まさしく「努力の達人=天才」と呼んでも過言ではないかもしれないですね♪

JA信州諏訪

水上スキーやウエイクボードを楽しむ一面も☆

 

PROFILE

天才は努力の達人である

氏  名 五味英介(ごみ・えいすけ)さん
年  齢 33歳
経  歴 長野県富士見町出身
生産内容 乳牛60頭、トウモロコシ6ha、牧草18ha
趣味・特技 水上スキー、ウエイクボード
好きな食べ物 牛乳、焼肉 笑
好きな女性のタイプ 愛情があるひと
チャレンジしたいこと ボランティア活動
情熱大陸に出ること 笑

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