新海さんの農事録
[新海さんの農事録]

新海さんちの農事録 第7回

連載※長野県南佐久郡川上村で高原野菜を生産する野菜農家の新海岩夫さん(56歳)が、月々の農事を綴ります。

初夏のレタス畑
初夏のレタス畑

月に入り一転梅雨らしい毎日がつづき、川上村でも雨が降っています。皆さんも、新聞・テレビ等でご存知かと思いますが、6月20日ころよりレタス・サニー・グリンリーフなど連日の圃場での調整廃棄をしています。レタスなどの価格が低迷し、出荷しても赤字になってしまう状態のとき、出荷しないで圃場でレタスなどを捨てることにより市場価格を維持しようとするためです。しかし、今年に限っては効果も現れず、価格の低迷が続き、生産意欲の低下を招いています。先日も田中知事が、長野県レタスのブランド化に向けての宣伝をかねて川上村を訪れ、宣伝に一役買っていただいております。それでも、今は朝早くからライトを使用して、黙々と出荷作業に励んでいます。

レタスは鮮度の良い朝のうちに収穫をします。包丁で切る人、切り口を洗浄する人と役割を分担し、箱詰めをおこないます。今は環境に配慮するということからコンテナ出荷も増えてきていますので、箱をテープで止めたり、フタを組むだけで出荷します。トラクターやトラックで集荷所まで運び、検査の後真空予冷(冷凍機でレタスなどを摂氏4度位まで冷やして出荷)をかけ、トラックも保冷コンテナで輸送、市場や配送センターなどに送られて、そこから消費者のみなさんのところに届けられます。

今、レタスの消費は頭打ちかもと思うこともないわけではありませんが、あまり手をかけなくとも食べれる健康によい野菜として、子供たちを含めてたくさん食べて欲しいと思います。そこで、私たちの有機栽培部会では、カンタンにできるレタス料理を、レシピとして配布しようとしています。生食だけでなく、温めたり、炒めたり、カップ麺のなかにちぎっていれたりと、あのレタスのシャキシャキ感を生かした食べ方を紹介しようと、宣伝をはじめたところです。ホームページ「JA長野八ヶ岳川上支所有機栽培部会」でご紹介していますので、ぜひみなさまもお試しください。

そうは言っても夏のレタスはこれからが本番、消費も価格も伸びることを祈っています。

長野県の気候・夏の特徴(長野地方気象台)

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長野県南佐久郡川上村で高原野菜を生産する野菜農家の新海岩夫さん(57歳)が、月々の農事を綴ります。

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