古田さんの農事録
[古田さんの農事録]

農業が好き!地域が好き!古田さんちの安曇野LIFE:18

古田さん農事録

 

今年は何もかも早い早いとお伝えしておりますが、やはりつがるの収穫開始も早かった。。。
初出荷は、8月11日!
OBNすらゆっくりできないとは。(ゆっくりしましたけど)

つがるの収穫始まりました

昨年の収穫開始日は8月19日でございますから、1週間以上早いことになります。
気が付いたら色づきが始まっていて、作業場などを収穫モードに切り替える間も無いまま、収穫に突入いたしました。

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つがるって、熟し過ぎてしまうとダメなりんご。
ボケやすいのでございます。
適熟の状態が短いりんごでございますから、収穫も急がないといけません。
※りんごがスカスカと軟らかくなることをボケると言います。

さらに、この気温。
人間がおかしくなってしまうような暑さは、やっぱりりんごにも影響いたします。
直射日光が強く当たる部分は、日焼けといって傷んでしまっておりますし、無事に収穫できた子たちも、長いこと常温に置いておきますと良くないので、冷蔵庫の無い弐七農園では早めに出荷してJAの冷蔵庫に入れてもらう必要がございます。

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日焼けしたつがる

というわけで、素早く収穫して、素早く選果する必要があるつがる。
ちょっと前、一気に熟度が進んだとき、ひとりで40コンテナ(約680kg)収穫した日がございました。
40コンテナなんて、そんなに多くは無いのでございますが、畑で選果する時間は無く、全て家に一旦持ち込み、夕方に坊を保育園に迎えに行き、ご飯を食べさせて遊んで寝かせて片付けて、22時頃から選果を始めましたところ、結局2時半頃までかかってしまい、こりゃ大変だな。と実感いたしました。
気付いたら半分寝ながら作業しており、りんごを見ずただただ移動させていただけのことも。それじゃ全く選果の意味がございません。

つがるは直売所に出していないので、選果が最も楽なはずでございます。
にもかかわらずこれだけ時間がかかってしまうのでございますから、シナノスイートやふじのように直売所や自家販売用に分けて荷造りをして。。。という必要がある品種なんぞ、どうなってしまうのでしょうか。
考えるだけでも気が遠くなります。

ま、がんばりましょう。
夜中に音楽や落語を聴きながら夢中で選果するのも、嫌いじゃないので。

地域の防災訓練が大切でございます。

そんな超忙しい中でございましたが、先日、地区の防災訓練に消防団員として出動してまいりました。
10日生育が早いと、行事とのバッティングも辛いところでございます。
今回は住宅地のどこにでもある、消火栓の使い方講習会。
3名ずつのグループに分け、消火栓から水を出すまでの訓練をしたり、ホースの扱い方の練習を指導したりしました。

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消火栓って、見たことのある方がほとんどだと思いますが、緊急時には誰でも使って消火活動を行っていいってご存知でしたでしょうか?(消防署員が到着後は、その指示に従って下さい。)
火事が発生してしまったとき、初期消火が最も大切でございます。
まずは身の安全を確保し、119番通報をして、できたら初期消火を行いましょう。
鎮火できなくても、周囲を濡らすことで火の回りを遅くすることができるため、とにかく水を火の方向に!
3名くらいいれば、消火栓から水を出すことができます。

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訓練って本当に大事だと思っています。
やり方を知っているだけでは、イザというとき身体は動きません。
それを実感したのが、2年ほど前に近所で住宅が全焼した火事でございました。
うちの分団は農家が多く、畑にいて黒い煙が見えたらすぐに駆け付けるため、消防署よりも早く火事場に到着することがほとんど。
このときは俺もポンプ車で駆けつけ、操法大会の練習で身につけた動きで、ホースを伸ばし、仲間とホースを繋げ、どこよりも早く火に向かって筒先を構えました。
そして水が来ましたが、持っている筒先から水が出ません。
「あれ?」と思ったら、「然君、筒先開けて!」と仲間に叫ばれました。
練習では当たり前のように、筒先を構えたら先端をひねって開けていたのですが、燃え盛る本物の火に動揺したのか焦っていたのか、忘れてしまっていたのでございます。

毎晩のように操法大会の練習をしていて動きを覚えていたはずの俺でさえ、こんなミスがあったわけでございますから、何も体験したことのない人が緊急時に適切に動けるとは考えにくい。
じゃあ一回体験しただけじゃあダメじゃん。と言われるかもしれませんが、何度やっても完璧にはならないけれど、何もやらないよりは良いのでございます。
一度自分で動きを体験するのは、本当に大切です。
読者のみなさまも、お近くでそういった体験型の消火訓練がありましたら、是非参加してみてください。
近所は近所のみんなで守りましょう。

円筒分水!YEAH!

アツくなってしまい失礼いたしました。緩い話題に変えましょう。
つがるが忙しくなる前、家族でキャンプに行ってまいりました。

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坊にとっては初めてのキャンプでございますので、そんなに遠くなく、ワイルド過ぎない場所を選び、南箕輪村の大芝高原へ。
とっとこ歩くようになったので目が離せませんが、広いところで楽しんでいたようでした。
これからも、年に1回は家族でキャンプできたらいいなあ。フジロックもいきたいなあ。

南箕輪のある伊那地方と言えば、何といっても円筒分水でございます。
「見よ、これが公平というものだ!」と坊に見せてあげたかったのでございますが、車の中で寝てしまいまして、また今度。
今回は西天竜幹線水路円筒分水群を車の中から拝見いたしました。

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やっぱりすばらしい!円筒分水!YEAH!
円筒分水に関しては、おいしい食べ方の記事「信州の農業遺産 第2回 円筒分水群」を参照ください。
誰が書いたのか、わかりやすくまとまっておりますので、これを読んでみんなも円筒分水のファンになっちゃえばいいのに。

またもやアツくなってしまい失礼いたしました。
では家族の話題が出たので、最後に先月お休みさせていただきました我が家の坊のコーナーをば。
坊は最近お手伝い?が好きなようで、とにかくいろいろと持ってきてくれ、困りもの。
台所で調理器具類を漁っていたかと思ったら、いつのまにかシリコン製のボウルをかぶっていた、ご機嫌な我が家の坊でございます。

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ちょっとずつ言葉も理解してきたようでございますので、そろそろ何かしゃべりそうな予感。
「来たー」「葉っぱ」「バイバイ」(闇取引?!)などはもう口に出すので、今度は何か意思表示をしていただきたいものでございます。

「信州マルシェ&物産フェア」で待っております!

※首都圏の方向けに、告知をひとつさせてください。
2018年9月21日(金)に、東京駅近くの明治安田生命ビルにて、PALネットながのの仲間たちと直売を行います!
弐七農園からは、9月に収穫期を迎える予定のシナノドルチェ、トキに加え、現在収穫中のつがるを搾ったジュースを持っていく予定でございます。
その他、仲間が作った果物、野菜、きのこ、肉製品などが並びます!
もちろん然も現場に行って販売いたします!
おいしいりんごと一緒にお待ちしております!

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信州マルシェ&物産フェア

2018年9月21日(金)
11:00〜18:00
会場 丸の内 MY PLAZA 1階 アトリウム(日比谷通り側)

 

それではまた来月、お会いいたしましょう。

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日々の畑・りんごの様子やもろもろは、ブログ「りんご屋さん 弐七農園」もご覧ください。

この記事を書いた人

古田然さん

北アルプスのふもと安曇野市三郷小倉で3年間の研修を経て、2017年にりんご農家として独立した古田然さん。
農業が好き! 人が好き! 地域が好き! な古田さんが、安曇野の暮らしをつづります。

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