食育・健康

人間ドックのススメ〜多彩なオプション検査とは?〜

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長野県厚生連はJAと連携した「農民の健康を守る」活動、行政や関係団体などと連携した「地域住民の健康を守る」活動を積極的に展開しています。人間ドックはその一つ。1958年から始まり、現在、県内12施設で展開しています。各施設の特徴あるオプション検査の例を紹介しましょう。

地元企業と共同開発した歩行姿勢検査装置

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地元の企業と共同開発した装置を装着して行う歩行姿勢検診(佐久総合病院)

佐久市臼田の佐久総合病院が、一泊ドック限定で近年新たに取り入れたオプション検査は心臓精密検査、前立腺MRI検査、歩行姿勢検診です。このうち歩行姿勢検診は、地元の企業と共同開発した「体幹2点動揺計」と呼ばれる特殊な装置が自慢。装着して10mほど歩くと、センサーのコンピューター解析によって歩き方の癖が分かります。結果から専門の理学療法士がアドバイスします。足の変形、膝や股関節に痛みのある人や腰痛で悩んでいる人に勧めています。

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全身を一度に検査できるPET/CTがん検診(佐久医療センター)

佐久市岩村田の佐久医療センターでは2018年秋から、がんの早期発見に有効なPET/CTがん検診を一泊ドックと同日に受診できるようになりました。

血糖値の変動を24時間追跡

長野市松代町の長野松代総合病院は2017年度から大腸内視鏡検査と持続血糖値測定検査を導入しました。大腸内視鏡検査は近年増加している大腸がんに対応した検査です。便を採る一般的な便潜血検査に比べ、直接大腸内をみるため将来的ながん発症を大きく低下させることが期待されています。
持続血糖値測定検査は、長野松代総合病院が長野県で初めて人間ドックのオプション検査として取り入れました。日常生活中の血糖値変動を24時間調べる検査で、500円硬貨大のセンサーを上腕に2週間にわたって装着するだけなので、普段どおりの生活・入浴等が可能です。結果は後日、担当の内科医が説明してくれます。日帰りの健診では分からないような、食後の短時間だけ血糖値が急上昇して戻っていく状態や夜間の低血糖などが分かります。

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持続血糖値測定検査で見えてくる食後の短時間だけ血糖値が急上昇する血糖値スパイクや就寝中の低血糖状態(長野松代総合病院)

大腸全域の観察も

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専門医が行う大腸内視鏡検査(富士見高原病院)

諏訪郡富士見町の富士見高原医療福祉センター 富士見高原病院は、一泊ドックで大腸内視鏡検査を行っています。基本コースでは前処置を浣腸で行い、直腸からS状結腸を観察しますが、オプションとして経口腸管洗浄剤を飲み大腸全域を観察することも可能です。50歳を超えるとがんのリスクが高まるので、節目の年に検査項目に加えることを勧めています。
同病院は2015年から、口腔内の健康の重要性を啓発する目的で歯科検診も導入しました。虫歯や歯周病などの歯科疾患は、さまざまな全身疾患と関係があることが分かっており、早期発見・早期治療につなげてきました。2019年度からは検診だけでなく、治療・指導まで充実させたいとの歯科口腔外科の希望により、オプションとして歯科検診や歯石クリーニングを予定しています。

ホテル、旅館でくつろぎの宿泊を

一泊ドックの宿泊をリラックスできる体験にとPRしているのは、長野市篠ノ井の南長野医療センター篠ノ井総合病院です。千曲市の戸倉上山田温泉の老舗ホテルと提携して、宿泊と夕食はホテルで楽しむ仕組みです。中野市の北信総合病院でも2018年から山ノ内町の渋温泉の旅館を宿泊先にしています。1部屋2人以上での宿泊ができるので、夫婦や家族、親しい友人などでの利用も呼びかけています。

人間ドックの予約を病院のホームページから取れるWEB予約サービスも一部病院で行っています。詳細は各病院健康管理部へ問い合わせてみてください。

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昭和人Ⅱ

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