福寿草が開く春の扉

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いつになく厳しい冬を経て、暖かい日があったとおもえば寒い日に戻ったりを繰り返しながら、信州にもやっと春が近づいてくる気配がいたします。三寒四温などとよく言われますが、三日ほど寒い日が続くとその後は温かい日が4日ほど続き、徐々に春に近づくという意味だそうです。
「春」といわれて多くの方が思いうかべる花は、やはり梅や桜かもしれませんが、それらよりずっと早く土手に咲く福寿草は、これからやってくる春の足音を感じさせる花と言えそうです。ちょうど今、信州でも少しずつ咲き始めています。皆さんにもこの記事で、まもなく訪れる信州の春のかすかな足音を感じて頂ければと思います。

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沢底福寿草まつり
訪れたのは上伊那郡辰野町にある沢底地区。ここは「福寿草の里」として名を知られた地域です。
春本番になると菜の花や桜が咲き、秋にはマツタケなどの味覚も堪能できます。冬はアイスキャンドルやイルミネーションが飾られるなど、地域の方々がいろいろな工夫をされているところでもあるようです。

先週末の2月25、26日には「沢底福寿草まつり」が行われ、たくさんの人が訪れました。週が明けたこの日も平日とはいえ、なかなかの賑わいで、「まだ咲き始めって感じだね」「あっちの方にきれいなのがあったよ」などという声があちらこちらから聞こえてきます。土手に咲いた可愛らしい福寿草を熱心に撮影する姿もありました。

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福寿草とは
福寿草はキンポウゲ科に属する背の低い植物で、小さな黄色い花が印象的です。春の訪れをいち早く感じさせてくれるこの花は、ハウスでも栽培されているそうで、正月の花飾りなどにも使われます。めでたいという意味で「福寿草」という名前がつけられており、「元日草」(がんじつそう)とか「朔日草」(ついたちそう)と呼ばれることもあるようです。 旧暦の正月頃に咲き出すことからいろんなおめでたい良い名前がつけられているのですね。
光や温度にはかなり敏感で、日の光がさえぎられるとほんの 1、2分で花がしぼんでしまい、また日が当たるといつのまにか花が咲いていることに気が付かされます。花びらで温度調節をしているんだそうです。

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学名はAdonis(アドニス)。アドニスはギリシャ神話でいのししの牙に疲れて死んだ青年の名前で、その時の傷からでた血の色に由来しているそうです。どうやら本場のヨーロッパでは、赤い花が咲くとの話があるようですね。

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fukujuso_s8.jpg最古の道祖神が見守る五百回の春

ところでここ沢底地区には、日本最古といわれる道祖神があります。永正2年(西暦1505年)と刻まれており、500年以上前のものなんですね。この間ずっと村人に大切にされ、地域を守り続けてきたのでしょう。この道祖神の足元にも福寿草が咲いていました。
辰野町沢底の福寿草は、3月中旬までが見頃とのことです。
辰野町ウェブサイト



fukujuso_s2.jpgこの他の、長野県内の福寿草群生地

木島平村の原大沢地区

松本市四賀赤怒田福寿草群生地

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