春ですから日本一の桃源郷まで出かけました

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梅にアンズ、桜に桃と、立て続けにピンクの花びらが咲き乱れた信州ですが、長野市からおよそ180キロ南下した南信州の飯田市を過ぎて名古屋方面へと向かう途中に今、ひときわ艶(あで)やかな様子で咲いているのが花桃です。

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芽を出した周囲の山々の新緑と、所々山桜の薄桃色をしたやわらかな色彩で賑わいを見せるなか、それをバックにして赤やピンクに白、そしてこの3色が混合した賑やかさで圧倒的な存在感を放ち、人目をひきつける花桃。横目で見ながら車で通過してしまうのはちょっと惜しいほどの眺めでしたから、花桃の里月川温泉郷に寄り道を。

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今の季節、はなもも街道では
その名も「はなもも街道」と名付けられた伊那谷と木曽谷とを結ぶ国道256号線沿い。飯田インター周辺から水引の里、天竜峡、伊那谷道中、阿智村〔駒場、昼神温泉、月川(つきかわ)温泉〕、清内路を通り、南木曽町〔富貴畑温泉、南木曽温泉、妻籠宿〕までと範囲も広く、この街道沿いに数千本もの花桃が植えられています。

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日本一の桃源郷とも称されるこの花桃の里は、日本での花桃の発祥地ともいわれ、当時、現在の関西電力や中部電力といった電力会社を設立し日本の電力王とも言われ、日本の近代化の種をまいた実業家の福澤桃介(福澤諭吉の嫁婿)が、ドイツのミュンヘンで咲いていた花桃の美しさに魅せられその苗を3本購入し、帰国後、木曽の発電所の庭に植えたのが端緒とされ、その後花桃は山を下り月川温泉を中心に、今からおよそ20年ほど前からこの土地に花桃を広げていこうと、地元の人々が植樹をして増やしてきたことにより、ここ一帯が「はなもも街道」と呼ばれるようになったのだそうです。

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花桃の花に囲まれて上気分
ちなみに花桃は実をつける食用の桃とは違って、あくまでも花を楽しむために改良されたもので、白、赤、ピンクといった1本の木に一色の花が咲くもののほか、1本に3色や、また白とピンクといった混合の花が咲くもの、また花びらは1重のものから八重まで。さらに枝ぶりは、立ち枝のものや枝垂れのものと種類も趣きも豊富。そんな花桃が目の前で繰り広げるこの鮮やかな光景に、まるで自分が宮殿にでもいるような雅な気持ちにもなって、花桃は見た人にたくさんの元気を与えてくれるのです。

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今月いっぱいはどこかで花桃が
花桃の見頃は例年ですとゴールデンウィークの期間中となるため、地元が力を入れる「花桃まつり」の出店は今年は先週末で終了となりましたが、苗の販売など一部の出店で購入もまだ可能です。ゆっくりと散策を楽しめる月川温泉の花桃も今週末の土日まで楽しめそうだということですし、また広い範囲に咲く花桃ですから、5月下旬まで場所を移動しながら楽しむことができます。

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お問い合わせ先:

昼神温泉ガイドセンター「花桃の会」
電話0265−43−3001


参考サイト:

 ・昼神温泉 花桃情報

 ・花桃発祥の地 清内路

 ・阿智村の桜・花桃 開花情報

 ・福澤 桃介(ふくざわ ももすけ、1868年6月25日(慶應4年5月6日) - 1938年(昭和13年)2月15日)ウィキペディア

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