春休みに子どもと作ろう!懐かしのひなあられの作り方

ひなあられ

桃の節句は3月3日ですが、こちら信州では春の訪れが遅いため、旧暦に合わせて伝統行事が1カ月遅れに進んでいます。ですので、信州では4月3日がひな祭りとなります。ひな祭りといえば、甘酒やちらし寿司などのハレの食事も楽しみのひとつ。今回は、親子3代でひなあられを作りましたので、その様子をお伝えします。

桃の節句は女の子だけのお祭り?

ひなあられ

我が家の手作り雛人形

ひな祭りは、平安時代に行われていた流し雛という行事や、上巳(じょうし)の節句(3月の巳の日)という厄除けを祈願する儀式、宮中での紙の人形を使った雛遊びが由来だという諸説がありますが、昔は女の子だけのお祭りではなかったそうです。季節の変わり目の節句は邪気が入り込むため、旧暦の3月3日はちょうど桃の花が咲く時期であり、さらに、昔から桃は邪気を祓うとして縁起が良いものであり、桃の節句という名称になりました。女の子のお祭りというイメージは、5月5日端午の節句が男の子のお祭りだという認識が広がるのに伴って、桃の節句は女の子のお祭りだという認識に変わっていったそうです。

20160330hina03.jpgおもちは昔はごちそうであり、草もちやひしもちなどにされて、桃の節句に食べられたそうですが、さて、今回はひな祭りには欠かせない「あられ」に挑戦。昔からの作り方「煎る」と、手軽な「揚げる」「チンする」の3つの方法で作ってみました。

つまみ食いをしながら、弱火でじっくり

20160330hina04.jpg材料は、おもちを干したものです。あらかじめ、おもちを5mmから10mm角くらいに小さく切って、よく乾燥させたものを準備しておきます。風通しの良いところに置き、透明になってくるまで干しておくと、おいしいあられができるようです。今回は、食紅などを混ぜた白、赤、緑の3種類を用意しました。

いよいよ、おもちからあられになります。まずは、煎って作る方法をご紹介します。昔はストーブなど直接火で炙って作ることもあったそうですが、今回はフライパンで作ります。空のフライパンを火にかけ、弱火でじっくり火を通しながらかき混ぜます。時間が経ってくると少しずつ膨らみ、きつね色になってきます。硬そうなおもちが膨らんで、外側がカリッとなったら完成です。何度もつまみ食いをしながら味を確認し作りました。結構時間がかかる、といった印象です。

ひなあられ

揚げたり、チンしたり、手軽な方法で作っちゃおう!

次に、お皿におもちをくっつかないように間隔を空けて並べます。そして・・・電子レンジの中へ。500Wで2、3分。おもちが膨らんだら、出来上がりです。手軽におもちを食べるときに電子レンジを使いますが、いわゆる切り餅などを加熱したのとは違う感じで、外側もカリカリになりました。こちらは、あっという間です。

ひなあられ

電子レンジ。500Wで2、3分

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油で揚げて

最後は、油で揚げる方法です。熱した油の中へおもちを入れると、まるでポップコーンのように花が咲きます。ポンポンッとはじけますので、小さなお子様は、はねた油に注意してください。こちらも、膨らんで少し色がつけば完成です。

親から子、孫へと伝えたい行事食

20160330hina08.jpg3つの方法で作ったあられに、粉糖の甘い味と、塩を振った塩辛い味に味をつけ、皿に並べます。雛人形にお供えして写真を撮って後片付けをしていると、すでにお皿は空に。チョコレートやケーキなどおいしいお菓子はたくさんありますが、素朴な手作りのおやつは、現代の子どもにも大人気です。
ほかにも、オーブンで焼いてみたり、砂糖醤油などで味付けしたりと、作り方もいろいろありますので試してみてください。

20160330hina09.jpgどれもおいしくいただきました。煎る方法は時間がかかりますが、あられのイメージどおりの味となりました。現代の生活では効率性などを考えると、手のかかることは避けたいと思ってしまいますが、意外と子どもも楽しんで参加してくれます。
ひな人形は飾るのは良いけど後始末が大変だと一歩踏み出せない方、ひなあられを作って桃の節句をお祝いしてみませんか。

この記事を書いた人

ゆーじ

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