笑顔生まれる地域へ

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将来のJAビジョンを組合員と構築していくと決意を述べる雨宮会長

JA長野中央会・各連合会は27日、長野市のJA長野県ビルで一斉に臨時総会・会員会議を開いた。県内のJA組合長ら約70人が出席した。2018JA長野県ビジョン=食と農をおこし、一人ひとりの笑顔が生まれる地域をみんなで実現します=の後期中期計画(3カ年)の着実な実践に向け、18年度事業計画などを審議・決定した。農業所得の増大につなげるJAグループの連携による生産基盤の拡充や、信州ブランドの確立、組合員や地域住民の暮らしを支える体制づくり、活動・事業などにJA・県連が一体的に取り組むことを確認した。
JA長野中央会・各連合会の雨宮勇会長は、主催者あいさつで「2018年度は、後期中期計画の最終年度である」とし、残された課題の解消に取り組み、「組合員との対話活動を強化し自己改革の成果を伝えていく。長期ビジョンの実現に向け、JAグループが一体となり自己改革を加速していく」ことを強調した。
また、次期長期構想策定の年度でもある18年度は、これまでの長期構想を総括し「将来のJAビジョンを組合員と共に考え、構築していく」と決意を述べた。
国際貿易交渉について「米国を除く環太平洋連携協定(TPP11)の協定署名や日欧経済連携協定(EPA)の交渉妥結による国内農業への大きな負の影響を生じることが懸念される。今まで妥結した協定以上の譲歩は断固阻止していく」と訴えた。
各会の2018年度主な取り組みは次の通り
◇中央会=JAグループの連携による農業所得の増大では、JAごとの「農業振興ビジョン」に基づき、組合員参画による生産拡大を図る。そのための農業開発積立金・基金による助成を実施する。
中心的担い手などの育成では、新たに開発した担い手支援システムの活用で訪問活動の強化を進める。組合員や地域の力の結集による暮らしやすい地域づくりでは、協同組合連携で組合員の健康管理促進に取り組む。共通の意思を結集し、組合員、消費者、役職員の共感の醸成では、国際貿易交渉対策や中山間地域農業の維持・発展対策を求める農政運動を展開する。
◇信連=「農業所得増大と地域活性化に貢献する」を柱にJA・信連一体となった事業を展開し、農業・生活のメインバンクとしての機能を強化。保証料助成などによる農家の設備投資支援、6次産業化・農商工連携など地域産業の活性化に向けた支援、事業運営の合理化・効率化などに取り組む。資金の効率運用と健全経営の確保により、安定還元の継続に取り組む。
◇全農長野=県生産基盤強化と信州ブランドの確立では、多収穫・省力栽培の普及、気象災害に強い生産体制整備の他、良質な種苗の供給や施設化・機械化の推進を図る。県域の総合品目による安定供給に向け、営業力強化や契約的取引の拡充を進め、信州農畜産物の販売力強化を図る。
また、生産購買事業では生産者ニーズに対応した資材の提案推進と物流コストの圧縮を進める他、農業機械のレンタル・リース事業の利活用、中古機流通の拡大を図り、生産段階におけるコスト削減を進め、農業所得の向上に取り組む。
◇厚生連=地域ぐるみの健康管理活動を積極的に展開するため、JAグループや地方自治体との連携による推進体制の充実や、JA組合員の保健予防活動の強化を図る。公的医療機関として、地域完結型医療・介護提供体制の整備促進や地域連携強化に取り組む。厚生事業の安定運営や地域社会に貢献し続けるための組織改革を推進する。
◇共済連=JA共済3カ年計画の最終年度として、計画の着実な実践を図り、積極的な事業推進活動を展開する。ひと保障の取り組み強化を通じた「プラスワン活動」の実践。大量に到来する満期契約に対する満期継続率向上に向けた取組強化。新事務手続き(ペーパーレス・キャッシュレス手続き)の徹底。「地域・農業活性化積立金」を活用した地域貢献・農業振興活動の取り組み。新たな自動車損害調査体制の構築に向けた取り組み。

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