健康づくり関心高く、50周年記念講演

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iPS細胞を使った医療について話す中畑教授

JA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院は、長野市のメルパルク長野で、創立50周年記念講演会を開いた。地域住民、病院関係者ら約380人が聴講した。
タレントの山田邦子さんは、2007年に乳がんを発症したのをきっかけに「乳がん体験と早期検診の呼び掛け」をテーマとして、全国各地での講演活動を紹介。自らの体験を語り、免疫力を高めるために、日本の童謡を参加者と一緒に歌いながら会場を盛り上げ、笑いの絶えない講演だった。
京都大学iPS細胞研究所顧問の中畑龍俊教授は「iPS細胞を用いた今後の医療」をテーマに最先端の医療について講演を行った。中畑教授は、ヒト臍帯(さいたい)血中に造血管細胞が存在することを世界で最初に発見。今日の臍帯血移植の基礎を築き、国における臍帯血バンクの立ち上げの中心となった一人だ。近年はES細胞やiPS細胞からの各種細胞分化の研究や難病の患者から疾患特異的iPS細胞を樹立し、それを使った新しい医療の開発に取り組んでいる。
中畑教授は「病気によって治療法が違う、個別化治療の時代に入ってきている。患者さんへiPSを提供することを進めている」と話し、今後の医療に対する貴重な講演となった。参加者はメモを取りながら熱心に聴き入り、関心の高さがうかがえた。

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