大賞受賞に決意新た 収益V字回復評価

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部会、行政、JA関係者が出席した受賞祝賀会

JA中野市ぶどう部会は、東京都渋谷区のNHKホールで開かれた第46回日本農業賞の表彰式で集団組織の部の大賞を受賞した。1985年度の集団の部大賞の受賞に続き2回目。
同部会は、全国に先駆けて「シャインマスカット」などの種なしブドウに品種を更新し、これまで培ってきた技術で高品質化して収益のV字回復につなげていることが評価された。同部会の上原真一部会長は「今後も消費者に安全・安心な農産物を長期にわたり供給できる産地を維持し、魅力ある農業の未来を見据えて部会員一丸となって取り組んでいく」と話した。
同部会は66年に発足。85年度には種あり「巨峰」を主体に産地を形成し、ブランドを確立したことで、第15回日本農業賞集団の部で大賞を受賞。94年には販売額41億8000万円と最高額を記録したが、その後販売価格は低迷。消費減退なども重なり、厳しい状況に陥った。2006年にぶどう特別対策委員会を立ち上げ、「巨峰」の種なし化に関する技術講習会などの組織的な推進や、「シャインマスカット」などの種なし品種の積極的な導入、生産振興対策などの取り組みにより、12年から販売額は上昇に転じた。「シャインマスカット」の増産と需要増大も相まって、15年には部会史上最高の販売単価を記録し、最高の販売額となった。販売額はここ4年間で14億円増加し、V字回復を遂げた。現在、他作物からの転換により新規栽培者が増加しているが、さらに規模拡大を目指す部会員も増えている。

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