芝活用で除草省力化。雑草の発生抑制

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プラム園で芝の種を播種する三井さん

飯山市の市議会議員、水野晴光さん(72)は、農家の高齢化が進む中、中山間地にある地域農業を維持するため、芝を活用し除草作業の労力の軽減につなげようと、今年から地域への普及に取り組んでいる。
水野さんは今年の春、同市で初めて水田の畦畔(けいはん)を芝で被覆して除草作業を省く技術を本格的に導入した。新たな試みとして水田だけでなく、他の農産物を栽培する畑にも生かそうとしている。8月に、リンゴ園の除草作業に省力に芝を活用している群馬県の農家を視察し、技術や管理方法を学んだ。
9月に、中野市豊津地区でプラムを栽培する三井善登さん(70)の50アールの畑で、芝草ナギナタガヤを播種(はしゅ)した。芝草ナギナタガヤは、視察したリンゴ園で養成されていたもの。果樹園の草生栽培に適している芝で、秋まきすると翌春に出穂。自然に枯れて倒伏し、敷きわら状に地表を覆い雑草の発生を抑制する。
水野さんによると2年目以降は枯れて倒伏した芝が適度に腐敗し、肥料の量も節減できる見込み。「農家の高齢化が進む中、中山間地農業を維持するには草刈りなどの労力軽減が重要。芝を活用した圃場(ほじょう)管理を地域に広め、農業振興につなげたい」と話す。

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