ジビエ加工品開発へ、地域を挙げて6次化めざす

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試作会で粘膜の除去の仕方を学ぶ参加者ら

長野市若穂の住民や猟友会、JAグリーン長野などでつくる「若穂ジビエ振興会」は、野生鳥獣肉(ジビエ)を使った加工品開発を進めている。12月中旬の試作会で参加者は、蒸し器を使って素材の味を生かしつつ、臭みのない調理法を学習。今後は加工事業を軌道に乗せ、地元産のジビエを中心に地域が一体となる6次産業化を目指す。
同振興会は、長野市の「若穂食のモデル地域実行協議会」が進めるジビエ活用による町づくり活動に参画し、飲食業者へのジビエの紹介や直接販売を図っている。また、同JAの解体処理施設を活用し、JA女性部と連携してレシピや加工品の開発を進めている。
試作会には解体処理施設の協力員4人が参加。ジビエ料理に詳しい須坂市の料理人の三田敬則さんから、肉の処理方法や部位ごとのレシピ紹介を受けた。蒸し器を使い、油で炒めた肉との食味の違いや肉汁の味を確認し、協力員の提案により自家製麹(こうじ)を活用して肉を柔らかくする調理法などを検討した。
サンプル料理を試食した協力員は「肉の固さや臭みがまったく気にならない」と、レシピ化への手応えを示した。同振興会の事務局を担う同JAの橋本寿雄考査役は「10品目をレシピ化し、加工品として5品目を完成させたい」と意欲を見せる。

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