片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第37回

ゆきさん農事録

 

こんにちは^^*
今年は喪中だったので特にお正月らしい事をしなかったせいか、はたまた11月末から継続中のベビーラッシュの影響でか、頂いたお餅や干し柿を食べた程度で例年以上に新年感の少ない年末年始だった我が家。予防接種を受けたのに家族がインフルエンザに罹って、まさかの家の中が一番の危険地帯というピンチをなんとか乗り越えた以外は、有難いことに普通の毎日でしたが、皆様はいかがお過ごしですか?

ゆきさん農事録

 

 

新年早々、目から鱗です...!

ゆきさん農事録

 

今月は、新年早々酪農の話ではないのですが(笑) 私的にとてもびっくりして、ぜひ農事録に書きたい!!と思ったことを話題にしますね^w^

トップ写真にもなっていますが、そう、イチゴです。
収穫が始まったばかりの親戚のイチゴ園にお邪魔して、写真を撮らせて頂きました^^

キラキラつやつや輝かんばかりの真っ赤なイチゴですが、驚いたのは昨年の11月頭のことでした。祖母の葬儀に来てくださったこの親戚の方と話をしている最中に、「今日は園にダニをまいてきたもんで忙しくてな」という謎ワードを聞いた瞬間です。
『ダニをまく』ってどういうこと??って思いませんか?(笑)

文字通り、ダニをまいているんですけど、簡単に説明すると、イチゴにはイチゴの天敵である悪いダニが存在するのですが、その悪いダニを捕食するいいダニを園に散布するのだそうです。それにより、農薬などで退治しなくても、イチゴが健常に保てるのだそうです。
ただ、悪いダニが少ない状態でまいても、食べるダニ(=悪いダニ)が少なくていいダニまで餓死してしまうし、逆に悪いダニが多すぎても捕食しきれずに結果、悪いダニが更に増殖してしまうそうで、そのタイミングを見極めるのが難しいとの話でした。

もう、目から鱗です...!
普段何気なく目にして口にしているイチゴ。子供のころから何度もこの親戚のイチゴを頂いて食べていたのに、作り方に関して一度も気にしたことがなかったのです。

ゆきさん農事録

 

面白いのは、表記の方法もです。
調べてみたら、学術的にはハエやチョウ、ダニもすべて頭(とう)で統一されているそうですが、250mlの中に5000も入ってしまうダニと、牛もーが同じ数え方なんだなぁと思ったら、なんだか不思議な感じがしますね^w^*

親戚の、なるべく農薬を使わない姿勢は、イチゴのすぐ脇に植えられている麦からもわかります。実は恥ずかしい話、その草を見た瞬間「あ、雑草生えてる」と言ってしまったんですね(笑) 綺麗に藁が敷かれた中に雑草とは珍しいな、と思ったのですが、「それ、雑草じゃないに。麦な。それで、イチゴの別の天敵を引き付けるんな」と教えて頂きました。

他の多くの果物と違い、直接口に放り込むことの多いイチゴ。親戚では、生物農薬しか使用せず、環境にも健康にも配慮したイチゴ作りをしているそうです^^
私は普段から果物系のタルトやパフェが好きでよく食べるのですが、ぽこぽこと口に入れてしまうその一粒一粒にまで、農家さんの安心安全を追求した細やかな気遣いがあるんだなぁ、と惚れ惚れしてしまいました。

正直、フルーツたっぷりのタルトは美味しいけれど、いつもちょっとお高いなぁ!と思っていたのですが、農家さんが丁寧に作った果物を、専門の知識と技術を持った職人さんが素敵なお菓子に仕上げてくれるのですから、安いわけがないんですよね(笑) 農畜産物の適正価格を~なんて言っておいて、分っているつもりで、全然分ってなかったんだな><;と反省の気持ちです。

次にイチゴのタルトを食べるときは、今まで以上に幸せな一口を感じられそうです^///^*

 

続 プニプニ^^

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さてこの写真、見覚えありますよね^^
先月もアップした、生まれたばかりの子牛の爪の写真です。
実は先月、プニプニのゼリーみたいなものの名称が調べたけれど分からず、ブログにも書かずにいたのですが、授精師の後輩君が「あれは、蹄餅(ていぺい)って言うんですよ」と教えてくれました^О^! 言われてみたら、ゼリーよりも白玉のような柔らかいお餅のような触感だったかもしれません(笑)

似たような名称で胎餅(たいぺい)という、産後(後産・のちざん/あとざんと言います)に出てくる胎盤の中に、白くてプニプニした謎の物体も極稀にあるみたいなのですが、後産自体がなかなか写真にすると強烈なので、見つけても披露の機会はなさそうです(笑)

知らなくても気にしなくても特に問題はない事だけれど、新しい発見や気付きは面白いし、皆さんへの話題にもなって楽しいですね♪
4年目ともなるとますます話題被りも多くなるかと思いますが、今年も、(一応)仕事の話題を中心に、色々とマイペースに書いていきたいと思いますので、お付き合いいただけたら嬉しいです^^* ぁ、勿論、こんな話が聞きたい!とかありましたらリクエストもどうぞ^^ 皆様のコメントで気付くことも多いので、どうぞよろしくお願いします♪

 

ゆずちゃん&うりちゃんのハッピーなニュース

ゆきさん農事録

 

ところで最後に一つ、とてもハッピーなニュースがあるんです^^
ちょっと前に悪性リンパ腫で~と書いたうりちゃんなのですが、なんと! 悪性リンパ腫ではなかったみたいで、腸の腫れもリンパ腫もなくなってしまったのです!!

前回ブログに書いたころから、そう言えばお腹のしこり、最近ないなぁ...と思っていたのですが、2週間に一度薬をもらいに行っていたら、獣医さんが「えっ、うりまだ元気でいるの!?」と(笑) 悪性リンパ腫の猫は普通半年も丸々太って元気で居ないし、お腹出してご機嫌に寝もしないらしくて、再検査をしてくださったのです^^

元々の持病もあるので手放しには喜べもしないのですが、まだもう暫くは、ゆずちゃんと仲良しなうりちゃんの姿を、皆さんにお届けできそうです^///^*

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寒い牛舎で冬の楽しみ

ゆきさん農事録

 

何年か前は12月のうちに紅梅が咲いていましたが、今年は例年になく寒い毎日が続いており、1月も半ばになって漸く、蝋梅がほころび始めました。
とは言え、連日の氷点下で牛舎内のウォーターカップが凍るのを防ぐため、一定温度以下の場合は練炭を焚くようにしています。去年は一度も出番がなかったので、今シーズンは本当に寒いんですね><; 寒いけれど、ついでに焼き芋を焼いたりなんかして、寒い毎日もなんだかんだと楽しんでいます^w^
今週末は今季一番の低温注意報が。皆さんも風邪には気を付けて、冬には冬の楽しみを見つけて下さいね^^

では、また♪

ゆきさん農事録

 

 

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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