片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第35回

ゆきさん農事録

 

こんにちは!
今年はいつまでも日中暖かくて過ごしやすい日が続いていますね^^* 庭に出していた観葉植物達も、漸く冬支度をしている所です。人間の方はまだインフルエンザの予防接種をしていないので、もう暫く気は抜けないな!? と構えている私ですが、皆様いかがお過ごしですか?

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今月も色々ありました^^;

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昨年11月のブログでは、最終的には寒さでハエがいなくなったと書いていますが、今年は半ば近くなっても日中扇風機を回してハエを追い払う始末。4月に薬剤を煙霧状にする機械を購入して、割りと早くから対策を取っていたつもりですが、9月末~10月にかけての刺しバエの発生率は相変わらずで、地道な駆除活動は1年では結果は出ないようです><; 落ちたハエを見て、ゆずちゃんもビックリしていました(笑)

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忙しい時ほどトラブルは起こるもので・・・。
上の比較写真、右側の黒い牛もーのお腹がぽんぽこりんに張っているのがわかりますか?
2日で合計3度脱走し、その内2回、乾乳期間中(お産2ヶ月ほど前から搾乳をやめ体調を整えるのですが、太らないように食事制限)故に、普段殆ど貰えない濃厚飼料の台車を転かして中身をたらふく食べた結果、胃の中で異常醗酵してガスが溜まっている状態です><;

奇しくも去年11月に泡沫性鼓脹症の話題を書きましたね。この場合原因は明らかですし、同じく最悪の場合で死に繋がる事もあり、更にお産半月前なので胎児にも悪影響なんじゃないかと冷や冷やしましたが、食べ過ぎに劇的な特効薬があるわけもなく、胃の動きが活発になる薬だけを注射してひたすら様子見の日々でした。結果、5日間ほど自ら絶食を選んで復活してくれたので助かりましたが^^;

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所で。我が家の牛もー達はみんな、茄子釻(なすかん)で繋留しているのですが、何かの拍子に外れてしまうことも、無いことはありません。でも、時々居るんです、人間でも結構力を入れないと取り外しできないこの茄子釻の外し方を覚えてしまう子が・・・!
そんなワケで何頭か、ペンチを使わなければ絶対に外せないシャックルに変えられている牛もーが居るのでした(笑) この子もめでたく? 仲間入りです^v^;

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一日でも長く一緒に

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10月31日と、11月1日がうりとゆずと出会った日です^^*
正直、2匹揃って今年のこの日を迎えられるとは思っていなかったので、毎日毎日2匹を撫でながら「ありがとうね」の言葉が止まりません。

と言うのも今年6月頭、うりちゃんが悪性リンパ腫由来の腸閉塞になり、一旦はその症状が抑えられたものの、手術をして成功しても、もって1年、何もしなければ2、3ヶ月と診断を受けていたからなのです。
しっぽの怪我をした時、エリザベスカラーをとても嫌がっていたうり。いつもゆずと一緒に自宅・牛舎周りを自由に歩き回っているうり。余命数ヶ月のうちの2ヶ月が、カラーをして狭いケージに閉じこめられて過ごすのではストレスも溜まるだろうと思い、手術は選びませんでした。最期の時まで自分の行きたい所へ行って欲しかったからなんですけど。

何が功を奏しているのか分かりませんが、うりちゃんは今日もゆずと並んでご飯を食べて、ゆずと一緒に湯たんぽの入った段ボールハウスで寝てくれています^///^
うりちゃんの、満腹になった時にぽっこり出ているお腹をみると、遠くない未来に別れはくるとは思うのですが、痛い苦しいが無い限り、一日でも長くゆずと一緒に居て欲しいな、と願っています。

 

忘れられない香川での出会い

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さて。先月は大学同期の結婚式で香川県まで行ってきました^▽^*
久しぶりに同期4人で会って時間足りない!って位お喋りもしたし、一緒に京都旅行にも行った同期の幸せそうな姿を見て、新婦の父以上に号泣する位には最高の結婚式だったのですが、私的にはその香川までの道中でとても素敵な出会いをしたので、ちょっと書かせてくださいね♪

岡山から高松までを1時間ほどで繋ぐマリンライナーで、グエンさんと言うベトナムの方と相席になりました。今日は暑いですねとかそんな話から、お互いの仕事の話になり、ベトナムからの研修生や留学生、エンジニアを派遣する会社の社長さんだというグエンさんは私に名刺を、名刺のない私はこの農事録をお見せしました。
乗車中、海は絶対見たい! と思っていたのに夢中で話続け、LINEを交換し、ラスト10分程でツーショット写真を撮りまくる(笑) 私、この数年自分を入れて写真を撮るなんてことを殆どしたことがなかったので、めちゃんこ強張った笑顔でしたが、グエンさんがとても素敵に撮ってくださったのと、掲載許可を頂いたのでここでも一枚お裾分けしますね。
この農事録を書く時に、自分の姿写真だけは絶対アップしないと思っていたのですが、人生何があるか分かりません(笑) ちなみに、右側が私です^v^*

ゆきさん農事録

 

そして、着いた高松駅。私は30分後くらいで友人と待ち合わせがあるし、グエンさんはお仕事で・・・と別れを名残惜しく思っている所で話しかけられたのが、グエンさんが仕事で会う予定だったカマタマーレ讃岐(J2サッカーチーム)の常務さんと特別アドバイザー兼うどん屋さん経営の方。一緒にお昼をどうかとお誘い頂き、友人に電話したら結婚式のネイルが長引いているからと言うことで、遠慮無くご一緒させて頂きました(笑)

ちょうど11月頭に松本山雅と対戦すると言うこともあり、詳しくないサッカーの話を頷くだけで聞いていた私ですが、そのうち酪農の話を聞いてくださり、最終的には人手不足で苦しむ日本の農業は、今以上に海外からの労働者を受け入れる日がくるだろう的な流れになって、うどんを啜りながら初対面の方々と思いがけず踏み込んだ話をしてしまったなぁ・・・と、友人との待ち合わせ場所に送って頂きました。
明日結婚する友人と会うと話していたので、皆さんお祝いの言葉を下さったのですが、状況の分かっていない友人が目を丸くして驚いているの、結婚式の+α的な忘れられない記憶になったかなーと思って、正直楽しかったです。ふふふ^▽^*

「ベトナムに来て! 私も長野に行きたい。田舎の風景は好きよ」とグエンさんが言ってくださったので、帰宅後素直に『地球の歩き方:ベトナム』を購入した私は、気が早すぎると言うか何というか(笑) ですが、ベトナムについて知らないことばかりで恥ずかしい位だったので、ちょっと勉強しようかな、と^w^*
あちこち飛び回っているグエンさんには沢山出会う中の一人かもしれません。でも、私にとっては素敵なこの縁が、何か形になって繋がっていったら嬉しいなと思っています^^ だってほら、確かに農業は今、後継者・人手不足で実際に海外からの労働者に頼っている場所もあると聞きますし、もしかしたらそんな未来が私にも来るかも^皿^

 

いつも忘れないでいたいこと

ゆきさん農事録

 

最後になりましたが。
5月より入院していた祖母が、10月末日亡くなりました。特に大病もなく91歳で死因も老衰。最後の数日は食べ物が嚥下出来ずにゼリーを少し口にする程度でしたが、「おいしい?」と聞けば頷いてくれて、最後まで美味しいと思えていたなら良かったなと、家族も安心させてくれる最期でした。

出会いがあれば別れもあるし、命あるものは遅かれ早かれ死が来ます。私の生を支えてくれ助けてくれる全てに「ありがとう」と言う感謝の気持ちを常に忘れないでいたいと、色々あったこのひと月で、より強く思いました。

では、また^^

ゆきさん農事録

 

 

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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