古田さんの農事録
[古田さんの農事録]

農業が好き!地域が好き!古田さんちの安曇野LIFE:16

古田さん農事録

6月20日のふじ

弐七農園、今年はすでに荒摘果が終わっております!
生育も早いため摘果の開始も早かったのでございますが、昨年は6月末日に終わっていた作業が、今年は13日頃に終了。
今は仕上摘果に突入しており、もともと着果量もいい感じの少なさのため(理由は先月号をお読みください)、今月中には仕上摘果も終わりそうでございます。
これで、昨年よりは大きなりんごを収穫できるのではないか、と安心しております。
大きなりんごですと、単価も違いますし、なにより直接販売したときのお客様の反応が違いますからね。
もちろん小玉が好きという方もいらっしゃいますが、心配しなくても小玉はできてしまうでしょうから、大丈夫。
とにかく、昨年のように雹が降らないこと(他地域では12日に降ってしまいました。明日は我が身)。
そして、台風や大風の被害が無いこと、を祈るだけでございます。

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やるべきことは天気と連動しております

さて、ご多分に漏れず、安曇野も"一応"梅雨に入っております。
しかし、梅雨入りしてからしっかりと降る日は少なく、なんだか梅雨っぽくありません。
先々週(15日あたり)天気予報を見ましたら、18日の週は傘マークが並んでおりまして、梅雨っぽくなる心づもりでおりましたが。。。

雨の予報が出ますと、頭の中で"晴れているときの仕事:今なら摘果とか""雨が降ったときにやればいい仕事:事務仕事""雨が降った後、外でやりたい仕事:草刈など"って感じに仕事を分けて、その日の天気に併せた仕事をしています。
改めて書くと、なんだかすごく計画的に仕事をしている、くればぁな人みたい!ですが、多分みんなやってることでございます。

で、予報通り雨が降ったのかといいますと、予報はどんどん変わり、この農事録を書いている20日の午前中だけしっかり降る感じになりました。
結局そんな程度か!
まあ、梅雨なのに灌水すべきか、という悩みは無くなるくらい降ってくれたのは評価しよう。
もっと降り続くと思って事務作業を少し貯めていた(だって夜はサッカー観ちゃうから進まない)のに、今回の雨は農事録を書いただけで終わりそうでございます。

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弐七農園も働き方改革でございます

でも、そもそも、その働き方ってどうなんでしょうかね。
いやいや、農業者ってそんなもんでしょ。
。。。最近、働き方について考えてしまうのでございます。
公開する文章で突然自問自答が始まるっていうのもどうかと思いますが、新米農業経営者の思考整理に(今月も)ちょっとお付き合いくださいませ。

現状、自営農業者の多くは曜日に関係なく、畑に出ないのは冠婚葬祭と雨の日。
俺も(冠婚葬祭や子ども関係の)予定が無いときは、雨が降ったら休もうと思って、基本的に毎日働き続けております。
農業を始めた最初のころ、研修していたときは、「晴耕雨読で洒落てんじゃん!」と思って、雨の日は小説を小脇に抱えカフェなんぞに繰り出しておりましたが、独立して経営者になると事務作業も増え、めでたく家族も増えたことで、"雨が降ったらやりたい仕事"も増え、余裕が無くなってしまいました。
雨の日晴れの日関係なく、子どもを寝かしたり夕飯を片づけたりしてから、日付変更線を超えるまでPCに向かっていることもそんなに珍しくありませんし、それでいて雨でなければ朝から夕方まで畑におります。

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6月25日のつがる

これだけ書くと"農家は地獄"みたいな印象を与えてしまうかもしれませんが、仕事自体は夢や目標を持って好きなことをやっているので、そんなに苦ではありません。
逆を言えば、そうじゃなければやってられません。

ま、夢を持っている自営業者はみんなそんな感じなんでございましょう。
ただ、農業者に関して言えば、締切とか定休日が無いので、天気にかなり左右されてしまいます。
しかも、農業者の"休み"が、"畑に行かない"ことを指していることも問題でしょう。
"休み"と言いつつ、事務作業や倉庫仕事をしている農業者のなんと多いことか。

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そしてこの働き方、自分の事だけ考えますと課題は体力だけなのでございますが、とにかく家族に負担がかかってしまう、というのが問題でございます。
俺のメインの仕事場はりんご畑でございますけれど、事務仕事をするのは家の居間。
仕事と家庭(プライベート)の境目がございません。
家事をしていても仕事が気になる。
"常に仕事に追われている人間が家にいる"という環境は、家族にとって結構ストレスになってしまいます。

というわけで、妻とも話し合いつつ、働き方について考え直してみました。
最近永田町霞ヶ関で話題の、働き方改革でございます。
もちろん収入は大切ですので仕事の総量を減らすことは難しいのですが、物理的、精神的に効率を上げることはできるのではないか、と思ったのでございます。
現状、メリもハリも無いことで、効率の悪い働き方をしてしまっている気がいたします。(なんて日本人的なんだ!)
だらだらと忙しいと、俺も家族もイライラしちゃいますし、仕事の質も悪いような。
そこで強制的に、坊の保育園が休みになる土日のどちらかを、全く仕事をしない日、まさに安息日にすることにいたしました。
本当は日曜日と決めてしまいたいのですが、妻の仕事がシフト制ですので、少し流動性を持たせました。
その日は畑に出ないだけでなく、夜も仕事関係のメールは打たず、事務作業もしません!(ブログはプライベートも含めてるので更新しますが)

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そんな休日に、消防やJA青年部の仲間が誕生日プレゼントにくれたスモーカーを使ってみた!
簡単においしいおつまみができます。
欲しいものを分かってもらえてるのって嬉しいですね。

無理やり毎週休むことで、メリハリがついて平日の仕事の効率も上がり、目標ができることでモチベーションを上げやすくなるのではないか、と期待しております。
ただ、畑仕事の総量は減らせないので、朝晩の作業時間を少し伸ばしてみたり、昼間の休憩を減らしてみたり、その辺りの工夫や家族の協力も必要かと。
摘果も落ち着いて、少し余裕を持てそうなこの時期に始めることでリズムを作り、盆明けから11月までのラッシュもその働き方で乗り越えられ。。。る。。。といいなあ。

「宇宙人歩き」始めました!

さて、最後に我が家の坊のコーナー。

先月の農事録で「来月は歩いているかもしれません」と書きましたけれど、現在多いときで10歩ちょっとでしょうか。

親としては、もう少し這っていてほしいものでございます。
歩く代わりに、最近は膝立ちで進むという技を覚え、本人は気に入って使っております。
ただ、這った方が断然早いので、目線が高いのがなんだか楽しいのでしょう。

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膝立ちで歩いてくる様が宇宙人みたいで(宇宙人見たことありませんが)、ちょっと笑っちゃいます。
ともかく、保育園でお兄さんお姉さんみんなにかわいがられているようで、いろんな刺激を受けて楽しんでくれたらな、と思います。

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一時期はまっていたポーズ

日々の畑・りんごの様子やもろもろは、ブログ「りんご屋さん 弐七農園」もご覧ください。
りんごオーナーも、まだまだ受け付けております!

それではまた来月、お会いいたしましょう。

この記事を書いた人

古田然さん

北アルプスのふもと安曇野市三郷小倉で3年間の研修を経て、2017年にりんご農家として独立した古田然さん。
農業が好き! 人が好き! 地域が好き! な古田さんが、安曇野の暮らしをつづります。

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