古田さんの農事録
[古田さんの農事録]

農業が好き!地域が好き!古田さんちの安曇野LIFE:11

古田さん農事録

 

先週は東京にも雪が積もったようでございますが、安曇野もまあまあ積もり、雪かきが大変な日もございました。
家の周りの雪かきが済めば、雪の積もった畑でも、改植部の整地や剪定作業は進めていきます。

とはいえ冬はいわゆる農閑期というやつでございまして、雪が積もり非常に寒いこの時期は、多くの農業者にとって、まあ果樹以外は良く知らないのでございますけれど、収穫作業はあまりない時期なのでございましょう。

古田さん農事録

 

古田さん農事録

 

古田さん農事録

 

人によっては、唯一連続して休めるこの時期に、毎年海外旅行に出かける!なんて方もいらっしゃいます。
数年前にこちらで農事録を書いておりました、私の師匠である岩垂さんなんかは、この文章が掲載されるころはタイかミャンマーかどこかにいるはずでございます。いいなあ、楽しそう。

人生を変えた「若人のつどい」!

そんな農閑期でございますから、農業関連の会議やら講習会やら交流会やらは、この時期に固まってしまうのは仕方のないことかもしれません。
私も含めて自営が多い農業者は、自分の仕事を休みにして参加するわけでございますから、行きたいイベント全てに参加しているとお金も作業時間も無くなってしまいます。
今年は1年目ということもあり、節制と作業への集中を心がけようと、極力イベントには参加しない方針をとっておりましたが、役をいただいている団体では、そういうわけにもいきません。
参加するなら全力で楽しみたいという性でしょうか、がっつり企画に入り込んでおります。

今まさに、準備の大詰めを迎えておりますのが、2月6日の「明日の長野県農業を担う若人のつどい」!
実はこのイベント、私・古田然が就農を決めるきっかけの一つでもあるのでございます。
自ずと力が入ってしまいます。

それは今から6年前の2月のことでございます。
当時は就農前。JA長野県グループの某組織に勤めておりまして、入社2年目の私はwebなど広報の仕事を任されておりました。
さりげなくカミングアウトさせていただきますと、この"長野県のおいしい食べ方"の編集担当でございました。
毎週のように取材に出向いて何らかの記事を執筆しておりましたし、農事録を依頼して書いていただく側だったのでございます。
そんなわけで、取材のために「明日の長野県農業を担う若人のつどい」にも足を運びました。

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ええ、驚きましたとも。
まず、こんなにたくさん同世代の農業者がいるんだ!ということに驚き、そして彼らが、ステージ上で自分の想いや挑戦したことについて語っているのを見て、みなさんのアツさにも驚いてしまいました。
なんだか、自分と比べてしまいました。自分はあんなに堂々と、自分の想いや挑戦を語れるのかな。。。って。
感動すら覚えたのを思い出します。

それまでは、農業は農家に生まれないとできないというイメージが強くて、非農家出身の自分の選択肢にはございませんでした。だから、農業をサポートするJAに就職したのでございます。
ですが、若人のつどいには新規就農者も数人おりまして、アツい発表を聞いて農業経営の試行錯誤にも魅力を感じていたこともあり、そうか!自分が農業を始めるという手もあるのか!と、そのとき初めて就農を意識したのでございます。

まあ、辞めた職場のブログに書くのもアレでございますけれど、当時の私は、もっと地域に密着できるような仕事がしたい!とモヤモヤしておりました。
先月の農事録の最後にもつらつらと書きましたが、地域の一員になって、内側から地域に貢献したかったのでございます。(その理由はまたどこかで。)
農業なんて、最も地域に密着した仕事でございましょう。
若人のつどいで刺激を受けた約2年後、農業の道に踏み出し、今に至るのでございます。

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剪定スタイル

どうなる!?「農大生×青年農業者・本音トーク」

さて、この若人のつどいは長野県が主催者でございますけれど、PALネットながのという農業者団体が企画運営をしております。
私は昨年度から理事をやっておりまして、今回は本イベントの企画と、懇親会の企画に関わっております。
特に本イベントの企画は、自分で言うのもアレでございますが、結構がんばりました。
題して、「農大生×青年農業者・本音トーク」!!
農業を学んでいる長野県農業大学校生にも参加していただき、青年農業者に質問をぶつけてもらう形で、お互いに本音でトークを繰り広げよう!というぶっつけ本番のガチ企画でございます。

成功している先輩農業者の話を聴く機会はたくさんあれど、全力葛藤中の農業者の話を聴く機会はあまりございません。
ですが、そんなもがく姿にこそ、若手農業者も農大生も、リアルな課題を身近に感じられるのではないか、と思って、企画してみました。
うまくいけば、想いや課題を共有することができて、農業への挑戦をポジティヴにとらえられる時間になるのではないかと期待しているのでございます。

しかしこの企画案、ここまで聞いただけでは、危険な香りがプンプンと漂ってまいります。
大学生と農業者が、台本なしで人前で本音でディスカッションする。。。Q&Aが盛り上がらず、失敗する予感がいたします。
しかし、企画段階で予防線はいくつか張ってございます。
さらに、今回は強力なコーディネーターに依頼することができました。
農業にも関心高く、日々様々なインタビューをこなしていらっしゃる、FM長野パーソナリティーの小林新さんでございます!
ダメもとでご依頼したところ、快く承諾していただきました。ありがたいことでございます。
新さんなら、農業者が答えに詰まってしまう場面でも、うまいこと本音を聞き出していただけるでしょう!(他力本願!)

 

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休みを使ってとことん楽しむ

こんなふうに、自分が関わる企画が動き出しているのって、本当に面白いことでございます。(大変ですが)
PALネットながのは、その他の農業者団体と同様、自営業者が仕事を休んで参加している任意団体でございます。 目的は県内の若手農業者が楽しく交流すること。
利益を求めず、予算と規模を使って楽しさを追求することができるのでございます。
ひとりの農業者の力では実現しにくいことを、仲間と協力し、予算と事務局(PALの場合は県職員)を使って実現しちゃう。
これが、農業者団体の使い方であり、参加する楽しさ・意義なんじゃないかと思っております。 ただ、仕事を休んで取り組んでいるわけでございますから、やりすぎは禁物。
今まさに、自分の首を絞めております。その辺りの節度が私の今後の課題なのではありますが。。。

さて、そんな「明日の長野県農業を担う若人のつどい」、当日参加も歓迎でございます。(一応下記問い合わせ先に一報いただけるといいかと。)
※お昼のお弁当と懇親会の受付は終了しました。
是非、若手農業者のアツい想いを感じに、松本合同庁舎までお越しくださいませ!もちろん参加無料!

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平成29年度「明日の長野県農業を担う若人のつどい」
〜 青年農業者プロジェクト活動コンクール 〜

【趣旨】
将来の長野県農業を担う青年農業者が、自らの農業経営の課題を解決するプロジェクト活動や、農業に対する意見発表等を通じ、農業技術、経営力の向上と自己研鑽、仲間意識の高揚を図り、もって本県農業の発展に寄与できる農業者を育成する。

【主催】  長野県

【共催】  PALネットながの(長野県農業青年クラブ)

【後援】
松本市、一般社団法人長野県農業会議、長野県農業協同組合中央会、長野県信用農業協同組合連合会 など

【日時】
平成30年2月6日(火) 午前9時50分から午後5時10分まで(受付:9時00分から)
【場所】
 長野県松本合同庁舎「講堂」
(松本市大字島立1020 電話:0263-47- 7800)

【内容】
1.青年農業者コンクールの発表、審査及び表彰式
・意見発表の部(青年農業者のアツい夢・想い等の発表)
・プロジェクト発表の部(農業経営等のプロジェクト活動の発表)
2.長野県農業大学校生による参考発表
3.PALネットながの20周年記念式典
4.ファーマーズ・トーク〜農大生×青年農業者・本音トーク〜

【お問合せ】
長野県農政部農村振興課担い手育成係
TEL:026-235-7243 FAX:026-235-7483 noson@pref.nagano.lg.jp
または地域の農業改良普及センターへ

米、りんご、日本酒を飲み比べ食べ比べ

1月には、まつもと市民芸術館で松本地域青年農業者交流会を開催いたしました。
毎年、他の農業者の意見発表やプロジェクト発表があり、勉強になり、刺激になります。
いままではテーマを決めてグループディスカッションをやることが多かったのでございますけれど、発表を数本聞いた後にディスカッションするのは疲れてしまうという声も多く、今年は実行委員会で話し合って、農業者のためのストレッチ講座を開催いたしました。
なんといいましても身体が資本でございますからね。
実は交流会の準備があり全ては聴講できませんでしたが、好評のようでした。聴きたかった。。。

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さて私が主に企画したのは、交流会の方。MCもやりましたので、まあ宴会部長みたいなもんでございます。(若人のつどいでも宴会部長でございます)
せっかく地域のいろいろな農業者が集まるんだから。。。と思い、飲み比べ食べ比べクイズを行いました。
グループ戦で、米、りんご、日本酒を4種類ずつ。
自分が生産していない作物についてはなかなか難しく、結構盛り上がって楽しんでもらえたようでございます!

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気付けば、企画したイベントはいつも飲み比べになっておりますね。
7月の弐七祭ではシードルの飲み比べ。
11月には、ワイン好きの友人と一緒に、ナチュラルワインが飲み比べできる"お話ワイン会"。
先月もりんごジュースの話題で触れましたけれど、味が違うってことが面白く、農業のひとつの魅力なのでございます。

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イベントづくしの内容となってしまいました。まあ農閑期ですし、こんなもんでございましょう。

おまけでございますが、我が家の坊(9カ月)は、家の中をいろいろと破壊して回るようになりました。

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家計を圧迫

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事務作業の邪魔

日々の畑・りんごの様子やもろもろは、ブログ「りんご屋さん 弐七農園」もご覧ください。

ではまた来月、お会いいたしましょう。

この記事を書いた人

古田然さん

北アルプスのふもと安曇野市三郷小倉で3年間の研修を経て、2017年にりんご農家として独立した古田然さん。
農業が好き! 人が好き! 地域が好き! な古田さんが、安曇野の暮らしをつづります。

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