野菜

ブロッコリーの美味なる話〜高原のさわやかな風とともに

ブロッコリー

いよいよ夏本番! 今回は、爽快な風が吹き抜ける「原村」にやってきました~。標高は900m~1,300mほどで、年間の降水量は少なく、湿度も低いため、その気候はまさに「さわやか」。さらに八ヶ岳連峰・穂高連峰を望み、眼下には諏訪湖の街並み・・・。「美しい高原」という言葉がぴったりの、今すぐ行きたくなるロケーションです。 さらに「パセリ街道」なる珍名街道まであり、八ヶ岳に向かってまっすぐ伸びた道の両側に、悠々と広がるパセリ・セロリ・レタスなどの高原野菜たちが、目も心もうるおしてくれます。もちろんこの後、お腹も満たしてくれることでしょう♪

さわやかな高原で育つ人気の緑黄色野菜

ブロッコリー

そんな美しい高原から、今回はこちら! なんだか分かりますか? キャベツ・・・にしては濃い~緑の葉を大きく広げていますね~。

正解は、ブロッコリーでした☆
セルリーと並び、原村の特産品である「ブロッコリー」。冷涼な場所を好む植物で、涼しい原村は県内有数の産地。5月下旬~11月まで出荷されています。夏野菜として定着していますが、最盛期は、夏が6月中下旬~7月初旬、秋は9月と2回あります。

新鮮でおいしい!を見分けるポイント

ブロッコリー

大きな葉に埋もれて作業する小林さん

ブロッコリー

これを収穫

八ヶ岳を望む小高い丘にある畑では、小柄な小林秀子さんが葉の中に埋もれるように収穫作業中。細長い包丁を手にさっそく収穫初体験させていただきました。「向きはこちらから」「手を切らないように気をつけて」と教えてもらいながら、中心を「サクッッ」。太く立派な茎も意外とやわらかく、思いのほか力いらずでカットできました。続けて大きな葉を手早く落とします。この大きな葉は日光や水分・養分を蓄えるために必要不可欠なのですが、収穫後はすき込んで土に返すそうです。たくさんあってもったいないようにも思いますが、これは食べないそう。

ブロッコリー

大きな葉を手早く落とす

ブロッコリー

これが出荷されるブロッコリー

「小さな葉を少し残して」と小林さん。これは店頭で鮮度を示すためのもの。葉が元気ならブロッコリー自体も新鮮であることがひと目で分かる証拠ですよね♪ そしてこの小さな葉は、見た目良し・味良し・栄養あり、と三拍子そろっています。

ブロッコリー

さて見慣れた姿、きれいなドーム型に整ったブロッコリーのこの姿! 実は花芽、花のツボミなんです。これがギュッとまとまって詰まっているものがおいしいのだとか。

生産者直伝!ブロッコリーのおいしい食べ方

ブロッコリー

小林さんにとれたてを畑で茹でていただきました。小房に分け、ひとつまみの塩をした熱湯で、さっと湯がきます。栄養分の流出を防ぐため、あまり茹ですぎないことがポイントです(目安は3~5分ほど)。ベタな表現ですが「ビタミンCはレモンの2倍」というほど豊富ですので、茹ですぎ=ビタミンの流出、にはくれぐれもご注意を。

ブロッコリー

さっと塩茹で。シンプルがオイシイ

茹で上がったブロッコリーの鮮やかな緑色が、照り付ける日差しにキラキラ輝いています。熱々をふぅふぅしてパクッ! 「ハフハフッ、うおぉ~あま~~い! 濃厚~!」。そして、忘れちゃいけないのが茎。皮をむき、短冊切りで一緒に茹でたのですが、こちらもまた別の味わいがあってオイシイですよ。
この強い甘みの秘密は「昼夜の寒暖差が大きい」という地域性によるもの、と小林さん。また小林家では、固茹でしたブロッコリーとベーコンを炒めて、チーズを乗せてオーブンで焼く「ブロッコリーのチーズ焼き」も人気とか。ブロッコリーの甘さとチーズの塩気がベストマッチ☆

とれたてブロッコリーはクラッシュアイスに詰めて

小林さんちのブロッコリーは、JA信州諏訪の「原村野菜集荷所」や、近くのAコープ直売コーナーに運ばれます。この日、向かったのは「原村野菜集荷所」。ここから、県内はもちろん、首都圏や九州まで届けられます。

ブロッコリー

次々と運ばれるブロッコリー。その先に待っているのは・・・

まず目立つのが製氷設備。暑さに弱いブロッコリーを新鮮なまま食べてもらうために、15玉入発泡スチロールの出荷箱に目いっぱいクラッシュアイスを詰めて運ばれます。職員の見事な連携作業で、そのすばやさは圧巻! 生産者・職員一体となって、とれたてのおいしさを守ります。最盛期には、1日に15玉4kg・20玉5kgで5,000~6,000箱ほど出荷されます。この時期から11月まで鮮度抜群のブロッコリーを全国へお届けしますので、どうぞお楽しみに☆

 

ブロッコリー

氷詰めして鮮度を保つ

ブロッコリー

見事な流れ作業

「カリフラワーとブロッコリー」の隠れたストーリー

ブロッコリー

氷詰め直前のブロッコリー

ところで、カリフラワーとブロッコリーの違いってご存知ですか? どちらもキャベツの仲間のアブラナ科。そして意外にも戦後、先に広がったのはカリフラワー。原村でも多く生産されていたそうです。しかも、こちらは茹でてもビタミンなどが水に溶けにくく、保存もしやすいんだとか。良い面も多いのですが、緑黄色野菜はやっぱり強かった・・・。後発ながら、あっという間にブロッコリー人気に火がついたそうです。個人的には編集部員もブロッコリー派。白より緑、カリフラワーのちょっとやわらかい食感より、固めのブロッコリーの歯ごたえが好みです(カリフラワー派さん、スミマセン・・・)。

JA信州諏訪

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

まちゃ

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