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ポリフェノールや食物繊維が豊富!おいしいバラを食べよう

食用バラ

毎年5月下旬から6月中旬に「信州なかのバラまつり」(以下バラまつり)が開催される、県北部の中野市。
今年25回目を迎えるバラまつりの会場で話題になったのは、中野市産食用バラを使ったスイーツや軽食でした。
「バラのまち・信州なかの」で生まれた「おいしいバラ」を紹介します。

どんなバラが食べられる?

長野県の生産者が育てる花は、花持ちが良く、必ず美しく咲く、と全国から高い評価をいただいています。中野市ではシャクヤクやトルコギキョウなどを栽培する生産者が多く、バラを出荷している農家さんは3軒ほど。なかでも食用バラを生産しているのは、荒井バラ園1軒だけです。

食用バラ

中野市南部にある荒井バラ園のハウス。朝日が昇る前に収穫が始まる

荒井バラ園では現在30種ほどのバラを育てていますが、食用として育てているメイン品種は、「イブピアッチェ」と「センティッドジュエル」の2種類。香りや花弁のやわらかさ、厚み、味わいの点から食用に適した品種として、5月中旬〜11月下旬に北信州や軽井沢のレストラン、菓子店、加工業者などに生花やドライを出荷しています。

食用バラ

豊かな香りと大人っぽいピンクが魅力「イブピアッチェ」

食用バラ

やわらかく苦味がない「センティッドジュエル」

普通のバラとの違いは、栽培方法にあります。荒井バラ園では、専用のハウスを設け、食用バラに適した農薬を最小限のみ使用。残留農薬検査を毎年実施し、無検出を確認してから出荷しています。

土壌には、地元で盛んなキノコ栽培で廃棄されたコーンコブ培地(トウモロコシの芯を細かくしたもの)を有機肥料としてたっぷり加えてあり、ふかふかの踏みごこちでした。

食用バラ

(1)切っても落ちない便利なハサミ
(2)地元にあるものを活用しようとキノコの培地を肥料に
(3)食用バラ専用ハウスを見まわる荒井綾さん
(4)園主の健悟さんは研究熱心。一本木公園バラ園の植栽アドバイザーも務める

「まちじゅうを薔薇色に」

荒井バラ園で食用バラを担当している荒井綾さんにお話をお聞きしました。

食用バラ

出荷作業をする綾さん

「栽培のきっかけは、中野市の職員さんから『食べられるバラがあったらいいよね』と勧められたことでした。最初は数軒で栽培していたようですが、なかなか需要が伸びず、今はうちだけになってしまいました。食用としては廃棄する量のほうが多く、なんとかしたいな、と地元の友人に相談したところ、『バラが食べられるなんて! おもしろい!』と興味を持ってくれました。飲食関係の方やデザイナーさんと『おいしいばらプロジェクト』を立ち上げて、いろいろな人とのつながりをつくり始めたところです」

『おいしいばらプロジェクト』には、北信州在住の20〜40代のさまざまな職種の方が集まり、食用バラを使ったイベントやパッケージデザイン、加工業者さんの開拓などをしています。

食用バラ

食用バラを使ったワークショップや試作品のバラスイーツ。
参加者はバラ本来の香りや風味を紅茶やスイーツで体験(2018年2月開催)

現在は、中野市内の和洋菓子店やレストラン、カフェ、隣町の「小布施ハイウェイオアシス」で食用バラを使ったメニューが食べられるほか、荒井バラ園が地元のワイナリー「たかやしろファーム」とコラボして仕込むバラのシロップも製造販売しています。
一般的な香料を使ったバラスイーツは苦手でしたが、つくり手の顔が見えるバラを使ったスイーツは、口に入れると豊かな香りと深みのある味が広がり、すっかりファンになってしまいました。

バラには華やかで美しい面ばかりではなく、土くさいところもある、という綾さん。
「バラの美しさを愛でるだけでなく、実際に手で触ったり、食用バラを食べたりして、いろいろなかたちでバラに触れてもらえるまちになったらいいな。子どもたちにバラの魅力を伝えるために『花育』にも関わってみたいです」

食用バラ

(1)カフェラスティック(中野市)の「バラのピタサンド」
(2)ルシェルブルー(長野市)の「薔薇のメレンゲ」
(3)パティスリー&カフェ ミミエデン(中野市)のバラスイーツ
(4)荒井バラ園の「朝つみ薔薇のシロップ」
※(1)(2)は「信州なかのバラまつり2018」限定メニュー

綾さんの夢は「まちじゅうを薔薇色にすること!」。お菓子だけでなく、「薔薇色のお餅やうどん、甘酒なんかも食べてみたい」と、地元に昔からある食べものや日本らしい素材など、意外な業者さんとのコラボレーションも模索中。これからの展開が楽しみです。

バラには、活性酸素を抑える各種ポリフェノール成分やリコピンが豊富に含まれており、生活習慣病予防やアンチエイジングなどの効果が期待されているそうです(食用花き栄養特性調査実績、科学技術庁四訂食品成分表参照)。

おいしくて華やか、そしてヘルシーなバラのおいしさを体験しに、北信州へ出かけてみてはいかがでしょう。

【中野市産食用バラを使ったお菓子が買えるお店】
パティスリー&カフェ ミミエデン(中野市):シフォンケーキ、ブールドネージュなど
丸屋製菓舗(中野市):饅頭、サブレ
結文舎まちのアトリエ(中野市):「朝つみ薔薇のシロップ」

【中野市産食用バラを使ったメニューが食べられるお店】
※それぞれ季節限定となりますので、事前に確認してお出かけください。
小布施ハイウェイオアシス(小布施町):「リトルオアシス」で提供している「ローズソーダ」に使用
ホテル国際21 ザファイブシーズン(中野市):コースメニューに使用。要予約
信州中野バル ラヴズ ピアット(中野市):サラダなどのトッピングに使用
ホテルブレストンコート(軽井沢町):「ラウンジ」で提供している「森のアフタヌーンティー」に使用

(トップの写真は、荒井バラ園のイブピアッチェを使って編集部員が作ってみた自家製バラシロップのサイダーです。砂糖が少なかったせいか少し苦味を感じる仕上がりになりましたが、天然のバラの香りと色に癒され、花びらはやわらかく、とてもおいしかったです!)

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