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善光寺境内に、必ずまた行きたくなる市がたつ

びんずる市

日本には「市(いち)がたつ」という言い方がありますよね。市とは毎月決まった日に、たくさんの売り手と買い手が集まって賑わう市場です。毎月決まった日というのがミソで、そうでなくては売り手も買い手も集まりようがありません。
流通システムが発達し、毎日何でも手に入る現代では、こういった市はほぼなくなってしまった・・・と思ったら、身近なところでしっかりと開かれていました。それは善光寺のおひざ元(というより境内)で、4月から11月の毎月第2土曜日に開催されている「善光寺びんずる市」です。毎回たくさんの人が集まってくるこの市は、参加している店も約170店という大規模なものですが、その魅力は出展数の多さだけではなく、その中身にありました。

仕入れて売るのではなく
自らつくったものを自ら売るのが鉄則

びんずる市

実行委員長の箱山さん(左)と実行委員の中島さん

こだわっているのは、「出展者の手づくりであること」と話すのは、善光寺びんずる市実行委員長の箱山さんです。この市では、他から仕入れて売られているものは一つもなく、すべてのお店が自分たちのオリジナルを並べています。この点がいわゆるフリーマーケットや骨董市などとは大きく違い、そのために端から端までじっくりとお店を巡っても飽きることがありません。だってここでしか手に入らない品々ばかりなのですから。

びんずる市

プロのつくり手でなくても、オリジナルであれば素人でもいいし、工芸品からお菓子やおにぎりと、扱う商品は幅広い。はたまたボディケアや整体といったモノ以外を扱うお店もあります。食べ物や飲み物を売るお店も多く、並んでいるのは、おいしいだけでなく素材などにも工夫を凝らしたオリジナリティ溢れる食べ物です。夏から秋にかけては生産者が直接持ち込んだ野菜や果物もたくさん並ぶとのこと。たしかに農産物は究極の手づくりですよね。

びんずる市

つくり手とのホットな会話を楽しもう

この市を盛り上げている要素の一つは「これ、私がつくったんですよ」という自信に満ちたたくさんの笑顔に違いありません。

びんずる市

「お客様との会話が何より」という竹内さん

この日、果物のジュースなどを売っていた竹内さんのお店もその一つ。竹内さんは長野市の郊外で果樹栽培をしていて、自家製りんごなどを鮮度の良いうちにドライフルーツやシロップに加工し、それらを使ってここでジュースバーを開きました。「果樹栽培は食べてくれる方と直接話をする機会はほとんどないけれど、ここでは直接話もできるし『おいしい』と直接言ってもらえるのが魅力」といいます。

びんずる市

無農薬の自家栽培野菜など、旬の食材にこだわりをもつ小田さんの店

また、はるばる大町市から来て全粒粉パン窯のサンドイッチなどを売っていた小田さんも「来場した皆さんとのおしゃべりが楽しみ」といいます。ちなみにこのお店のお弁当やサンドイッチは、午前中でほぼ売り切れてしまいます。

びんずる市

宮崎さんの焼いた食器の数々。見るだけでも楽しい

茶碗や皿などの焼き物を扱っている宮崎さんは、この市が始まった5年前から参加しているとのことで、遠く伊那市から来ています。「買っていただく方との距離が近いのが魅力で、リピータも増えています」と喜んでいました。
どのお店の方も運営スタッフ皆さんの熱心な姿勢にとても共感していて、運営側と参加店との信頼関係が市の継続を支えていることは間違いないようです。

地域で支えあう善光寺びんずる市の物語は、
これからも続きます

善光寺びんずる市は2013年に始まり今年で6年目を迎えています。市を運営する実行委員会を、善光寺はもちろん周辺の自治会や長野市が様々なかたちで支えていて、学生さんなどのボランティアもたくさん参加しています。
運営者、参加者、来場者、地域、観光客と、立場を超えて広がりを見せるコミュニケーションの輪について、箱山さんは「もともとお寺というのは地域の交流の場だったんですよ」と言います。そういった意味で、この市はお寺本来の姿の一つであるとも言えるでしょう。

びんずる市

この日、松本市から来たというお母さんと娘さんのお二人連れは「びんずる市は今日で3回目。毎回お店も商品も違うので楽しみですね。買いたいものばかりで目移りしちゃう」と上機嫌で、お気に入りのお店もできているようでした。
モノの売り買いだけではなく、とにかく時間を忘れるほど楽しくて、様々な交流が生まれ、会場中に笑顔があふれる素晴らしいこの市に、ぜひ皆さん一度訪れてみてください。(つかはら)

善光寺びんずる市

  • 開催日 4月から11月の毎月第2土曜日(少雨決行)
  • 開催時間 10:00~15:00
  • 詳細は、公式サイトをご確認ください。

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