売切御免!松本の旬を詰めこんだ数量限定のおごっつぉ駅弁

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西に上高地、東に美ヶ原といった豊かな自然に囲まれ、国宝松本城を中心とする城下町が広がる歴史と文化が薫る松本市。
そんな魅力ある松本地域で生産される農産物を、駅弁にして情報発信したい。お弁当で地域を盛り上げようと地元のJA、大学、駅弁販売業者、駅弁製造会社、行政らが集まって信州まつもと旬駅弁当プロジェクトが立ち上がりました。

松本産農産物100%の駅弁を作ろう!

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松本駅前

駅弁プロジェクトの発端は数年前。駅弁販売店を持つ松本駅内にあるステーションビルMIDORIの川久保孝正店長が、「松本ならではの名物が少ない。なにか松本の魅力を伝えられものはないか」と考え、JA松本ハイランドに「松本産農産物100%の駅弁は作れないか?」と相談したところから始まりました。その後、平成25年度長野県おいしい信州ふーど(風土)事業の支援を受けることが決定し、温めていた企画が動き出しました。産官学連携事業としてJA松本ハイランドとMIDORIに加え、松本市内で駅弁を製造するイイダヤ軒、包装資材を製造する(株)折協市場店、地域産業と積極的に連携している松本大学生12名と白戸教授が参加し、プロジェクトがスタートしました。

800名へのアンケート調査で
学生も気づかなかった予想外の事実が・・・

まず始めたことがアンケート調査。松本大学の学生を中心に、松本駅の改札前広場で地元名産のJA松本ハイランド産スイカをPRしながら、駅利用者に松本のイメージや、駅弁の中身等に関するアンケートを実施。松本大学の学生やJA職員、担当理事、生産農家等にもアンケートを実施し、合わせて約800名近くの回答を収集しました。
この結果、駅弁の購入者の9割が女性だったこと、見た目やパッケージを重視して購入している方が多いことが分かったほか、長野県内の人も駅弁を購入しているという意外な事実が判明しました。

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MIDORIの川久保孝正店長(左)と
イイダヤ軒の内ヶ嶋光博代表取締役

これらを含めて、プロジェクトワークショップでターゲットやコンセプト、コストなどについて、みんなでアイディアを出し合いました。出された内容をもとに、イイダヤ軒の料理人が試作、メンバーやJA理事者が試食、改良を重ね、幾度かの試食会を経て完成に至りました。
名称は、松本弁当「城下町のおごっつぉ」に決まり、1,000個限定で販売することとなりました。
川久保店長は「私たちにないアイディアをたくさん持っていてどれも興味深いものばかりでした」と話し、イイダヤ軒の内ヶ嶋光博代表取締役は、「振り返ると、当初は、原価を考えると苦笑いしか出なかった」と笑顔で話してくれました。
こうして松本弁当「城下町のおごっつぉ」が誕生しました。

旬の食材がリレーで登場
食べる人の心に響く信州松本の味

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販売している松本大学の学生(提供:JA松本ハイランド)

2013年11月15日、松本駅改札口前で完成発表記者会見が行われ、翌12日午後3時から1日20個〜30個を週末限定で販売しました。
学生を中心としたプロジェクトメンバーは昔懐かしい駅弁売りの格好で、大きな声で販売しました。自分たちが作ったお弁当という意識を持って、一生懸命に売る学生たちの姿は、駅を利用する多くの女性の心を打ったのでしょう。購入する方のほとんどは女性で、毎回2時間以内には売り切れました。また、購入してくださった方にハガキでのアンケート投函を依頼し、結果をプロジェクトメンバーで共有し、内容の微調整にも取り組みました。

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松本弁当「城下町のおごっつぉ」は毎朝9時前後(日によって10時)から作り始め、11時に松本駅内にある販売店「あずさ」の店頭に並べられます。手間がかかるため、平日は1日5食、休日は1日10食という数量限定販売です。他の販売価格帯に比べ高価な駅弁であるにもかかわらず、毎日売り切れています。

食材の原料は、イイダヤ軒がJA松本ハイランドの直売所「ファーマーズガーデン内田」へ直接出向き、仕入れています。とれたての野菜や岩垂原SPF豚など、新鮮で安心・安全な地元の農畜産物が、松本らしさいっぱいのお弁当に生まれ変わるのです。

調理もほとんどが手作りで行われています。
実際に作っている料理人の皆さんからお話を伺ってみると、「通常のお弁当とは別に5食分のみを手作りで作っているので、手間は一番かかっていると思います」とのこと。それだけに味も美味しいんですね。

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松本弁当「城下町のおごっつぉ」は2段重ね。食べる人に松本の魅力を語りかけているような、読んでおいしいお品書きも添えられています。

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北アルプスを望む山紫水明の地・信州松本。城下町の歴史とそこに生きる人々の暮らしから生まれた、この「松本弁当 城下町のおごっつぉ」。
この地を愛する人々が集い、地元の食材で夢いっぱいの駅弁をつくりました。
どうぞ信州の自然と共にお楽しみくださいませ。

お品書き

"下の段"

野沢菜おむすび 名物野沢菜で松本産コシヒカリを優しく結んでいます。
からしいなり 松本で定番の郷土食。まろやかな辛さがやみつきになります。
山賊焼 鶏肉を秘伝のタレに漬け込み、カラッと揚げた松本名物です。
そばの実えのき 地元そばの実と特産えのき茸を豆板醤で和えたちょっとピリ辛味です。
葉わさびのお浸し ピリッと爽やかな辛みと豊かな香りが大人の味です。
おやき 冬の保存食でもあった信州を代表する郷土食です。

"上の段"

揚げそば 老舗そば店の手打ち新そばをカラッと揚げ、風味豊かに仕上げました。
しめじのソテー 名産のやまびこしめじと八幡屋磯五郎の七味唐辛子が絶妙です。
長芋揚げチリソースがけ 名産の長芋を素揚げし、ソースをかけた新しい味です。
松本のきゅうりの信州SPF豚巻き 松本平きゅうりを信州SPF豚で巻き、ジェルポン酢でさっぱりと仕上げました。
※9月〜10月頃、秋シリーズとしてネギ巻きに変更します。
波田漬(はたづけ) 波田名産のすいかの幼果実を使った地元に親しまれている漬物です。
ぶどうのゼリー 信州産ぶどうの果汁を使った爽やかな寒天ゼリーです。
りんごのワイン煮 名産のサンふじをワインの芳酵な香りで包んでいます。
※フルーツも旬に合わせて変更していきます。

開発当初は1,000個限定で週末のみの販売であったが、定番弁当として定着し平成26年1月からは毎日販売している。旬の駅弁とのコンセプトから一部マイナーチェンジをしながら、購入者を飽きさせない工夫をしながら販売し続けています。

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松本弁当「城下町のおごっつぉ」

  • 価格:1,200円(税込)
  • 販売先:松本駅内「あずさ」店舗内
  • 販売個数:平日1日5個、休日1日10個
  • ※旬に合わせた駅弁なので、季節に合わせて内容を多少変更します。
  • ※4、5日前であれば予約可能。数量等はお電話でご相談ください。
  • ◇お問い合わせ先
  • イイダヤ軒
  • TEL 0263-32-2319
この記事を書いた人

あぐり君

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