新信州暦 ようやく信州にも春が訪れました

先週末の土曜日に雨が降ったものの、昨日7日には16度を越すなど、ここへきて信州は暖かい日が続いています。長野市では、日中ではスーツの上着を脱ぐ人や半そでで歩く人も見られるようになりました。4月に入り、野山や田んぼ、高原の森や草原など生命が色濃くあふれ、いよいよ華やかなシーズンを迎えます。土手を散歩しているとツクシも出ていました。いよいよ、信州にも「春」がやってきています。

しかし、昔から農家では、この時期は「花ぐもり」と言って、曇る日も多くあると伝えています。また、中山間地では、突然10度も下がることもあり、いわゆる「寒戻り」と言われ、ゆるんだ寒気が上空の寒波の影響で、ふたたび寒さをぶり返します。農家は、天気に気を配りながら本格的に作業を始動しており、田畑に「昨年は、ありがとう。今年もよろしく」と感謝と声を掛けています。

野菜では、今が旬のアスパラガスが最盛期を向かえ、南信や中野市、飯山市から次々と出てきています。今週に入って、塩尻市などのハウスではサニーレタス、リーフレタスが出始め、さらに来週あたりになると、飯田市で露地のサニーレタス、リーフレタスが出始めます。標高差のある長野県らしいリレー出荷のスタートです。果実では、現在ハウスサクランボが、中野市、上田市ではじまり、これから最盛期を迎えます。さらに、来週にはいよいよ中野市からハウス巨峰がはじまる予定になっています。稲作農家は、立派な稲が育つようにと思いを込めて田んぼをおこし(耕し)、あぜを作ります。


今週の記事でもお伝えしているように長野市では、善光寺御開帳が開幕し、全国から多くの人が訪れています。盛り上った先週末には、本堂の前立(まえだち)本尊へしっかり手を合わせる人や本堂前の回向(えこう)柱に触れる参拝者でにぎわいました。

6日は県内全域でよく晴れ、伊那市にある高遠城址(じょうし)公園のタカトオコヒガンザクラや松本市の松本城の開花宣言が出されました。今週のアンズや梅の花のお知らせのあとは、いよいよサクラ前線が北上してきます。詳しくは、13のケーブルテレビ局を利用しリアルタイムにさくらの映像が見られる「信越 長野&新潟 お花見情報」をチェックしてください。その他、果樹の花のアンズやモモ、リンゴなど、これから次々に咲かせていきます。

また、4月中旬以降になると、各地区で春祭りが行なわれます。この時期になると昔祖母に教えてもらい草餅をこしらえて、神棚に供えし豊作を祈願したことを思い出します。草餅には、つんだ蓬(よもぎ)を茹でてすりつぶしたものを入れることから、別名「蓬餅」とも呼ばれていました。さらに、餅を丸めて小豆あんを包み込めば、出来あがり。柔らかい肌に春らしい蓬の豊かな香り、さらに小豆餡が口の中でまざりあって、とても美味しいです。神様もきっと、納得していただける一品です。
*巻頭のカバー写真を入れ替えました。
今年なかなか見つけることが出来なかったタンポポです。先週足を運んだ信州新町のろうかく梅園で見つけました。茎が短かったのですが、ひとつだけ顔出していているのを発見。早速、寝そべってカメラを構えました。何百本という梅のピンクも良いですが、たったひとつのタンポポの鮮やかな黄色も、自然と元気が湧いてきてよかったです。みなさんの足元にも元気をくれる植物があるかもしれません。
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●8日は花まつりの日。ほんとうは旧暦らしいのですが、日本ではさくらの季節であるこの時におこなわれるようです。仏教の開祖である釈迦の誕生日とされ、各寺院では釈迦の立像に甘茶をそそぐ儀式を行ないます。甘茶とは砂糖入りのお茶ではなく、ユキノシタ科のアマチャやウリ科のアマチャヅルを煎じた飲料で、漢方薬店で売っています。

満月は9日。この日は、1305年前の704年、大宝4年、国印がはじめて鋳造され、「信濃」という表記が定まりました。「科野」「信野」を経て、このときから「信濃」という名前は1000年以上前からつかわれているのですね。

12日は武田信玄、軍を甲斐に引き返す道で53歳で死んだとされる日。現場は三州街道上の信濃国駒場(長野県下伊那郡阿智村)であるとされているけれど、長野県の「浪合」や「根羽」とする説もあるようです。根羽村ではこの日に信玄祭りを行うことになっています。信玄の眠る里根羽の信玄塚を参考に。また信州を代表する歌人の窪田空穂(くぼたうつぼ)が没しました。彼は1万1736首の短歌を生涯に作っています。

「4月の驟雨」という言葉があります。冷たくて湿気の多い4月は牛を肥やすとか、スペインでも「4月の雨は一粒で千粒」ということわざがあります。4月の湿り気は5月の快晴になるとかいわれます。春に虹を見ると、24時間から42時間は晴れるとか西洋ではいわれています。4月の雨は貴重なのですね。日本では「春の日と親戚の金持ちはくれそうでくれない」などということわざも。春分の日を過ぎると、昼の時間が長くなり、仕事もきつくなってくるので、日没が待ち遠しくなるということでしょうか。

春を真っ先に告げる野菜といえば、アスパラガスです。冬がようやく終わり、根の野菜のときが終了したことをわたしたちに教えてくれる作物です。アスパラガスときのこをつかった簡単なパスタなんて、まずは食べてみたいです。りんごの花が咲いたらキャベツを植えるときだし、テントウムシをはじめて目にしたらトマトを移植するときなどといわれています。
長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
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