新信州暦 どのように3月を出迎えますか?

長野県では先週金曜日は雪や雨、土日はポカポカ陽気。そして月曜日、久々に北部で雪、中南部で雨が降るなど、冬と春がめまぐるしく繰り返す今日この頃。暖かくなっても、やはりまだ2月ですからねぇ。今週月曜日の雪はかなり降り、長野市内でも、約5センチつもりました(写真)。しかも雪に加え、風が強くていっそう寒いのなんの。この時期、日本海で、発達する低気圧に向かって太平洋側から南の強風が吹き込むことがあります。このように、寒さは来るものの、急に春のような暖かさになる今シーズン。農家は、春になってからの遅霜や寒の戻りによる農作物の生育への影響をとにかく心配しています。

現在、夏場のセルリーやパセリの一大産地のJA信州諏訪管内では、ハウスでしっかりとした苗が育つように、種まきがせっせと行なわれています。JA上伊那管内では、昨年11月に植えられたチューリップの出荷が続いています。今後、本格的な春にあわせてカーネーションやアルストロメリア等が次々に定植されていくでしょう。今週の別記事にもあるように、ハウスサクランボは、受粉作業がはじまっています。果樹農家は、日に日に成長する枝や花芽(はなめ)に気を使いながら剪定(せんてい)を行い、切り落とした枝を片付けたりしています。早くも、県内を代表するリンゴの産地「信州安曇野りんごの木のオーナー」の募集が、今年もはじまりました。
自分のオーナーとなった木から収獲できるリンゴは格別ですからね。
それでも春の足音は確実に南信からやってきています。飯田市座光寺では民家の紅梅が満開となり、飯田市上殿岡の畑では、栽培しているフクジュソウが満開だとの、
例年より1週間から2週間早いニュースが飛び込んできました。さらに、辰野町沢底地区では21日から「福寿草まつり」もはじまりました。自生のフクジュソウは、雪が残る地区のいたるところから顔を出し、訪れるひとを楽しませています。お祭りは、3月中旬頃まで。
毎年2月下旬のこの時期に、県東部にある旧南佐久郡臼田町(現在:佐久市)では、晦日正月(1月31日)に米の粉やそば粉で作った、だんごを3つずつカヤに刺して戸口に飾る風習があります。
「鬼の目」と呼ばれ、鬼がやってきたとき、人間には大きな目が3つもあると驚いて逃げ出すためなのです。同じ佐久の川上村にも「鬼の目」を飾る風習があって、こちらでは2個を串刺しにしたものを飾り、仲間がやられて目を串刺しにされていると鬼たちに勘違いさせるのだそうです。
そういえば気になる諏訪湖の御神渡(おみわた)りですが、諏訪市の八剣神社で先週土曜日の21日、「御神渡り」現象のありさまを諏訪湖の神さまに告げる「注進奉告式(ちゅうしんほうこくしき)」が行なわれました。今季は、期待していた全面結氷がなく、御神渡りがなかったことから「結氷するもやがて解氷し、明けの海にて御渡り(御神渡り)ござなく候」と報告されました。神さまも、がっかり?
*巻頭のカバー写真を入れ替えました。
サクランボの可憐な花々です。そもそもサクランボの名前の由来は「桜の坊」と言われ「桜の実」の意味。辞書には「さくらん‐ぼう」とも書かれています。では、お花見の桜も受粉させればサクランボになるのかと言うとそうではなく、美味しいサクランボは、バラ科サクラ属の中でも、オウトウ(桜桃)、セイヨウミザクラという限られた種類。お花見の桜はバラ科サクラ属ながら、人手による交配が行なわれ様々な系統の桜が産まれています。つまり種類がまったく違うのですね。それでも実をつける種類もあるようですが、実は小さくかなりすっぱいです。注意してください。
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●今日は新月。カレンダーよりも早く、月が新しく生まれかわります。この月のことを「ストロベリー・ムーン(苺月)」と呼ぶ先住民が北米にはいますが、日本では古くから「梅見月」「初花月」「木の芽月」「雪解月」などと呼ばれています。まだ寒い日が周期的に訪れますが、それでも草木の活動が活発になることはそうした名前からもわかります。

2月最後の土曜日にあたる28日には、諏訪地域の岡谷、下諏訪、上諏訪、茅野、原、富士見など6市町村をつなぐ一日かぎりのイベント「スワいち」が開催されます。諏訪エリアの「いとをかし」を探すスワいちは今年で3回目。「お菓子:をかし(面白い)」を共通テーマに、“をかし”なイベントと自慢のお菓子・逸品が各会場で楽しめます。線路の通っていない原村をのぞく各地区を無料の臨時特別列車「スワいち号」がつなぎます。和菓子、洋菓子、お酒、ワイン、お土産、パン、漬物、各種料理、コンサート、写真展、映画会、方言大会など、子どもからお年寄りまで「をかしく」楽しめるものがたくさんあります。諏訪地方を再発見しに出かけてみるのはいかが。

そして今週末にはカレンダーの上にも3月が訪れます。3月と春はときどき同じような意味で使われることがあります。春の訪れを待ち望むように、3月を首を長くして待つ人たちもいますが、実際の3月はなかなか油断がならない時でもあります。それは春の天気が不安定なこと。ここのところの猫の目のごとくくるくると変わる天気はまさに春のものといっていいでしょう。春の天気の言い伝えをいくつか拾ってみました。「春の寒さと秋のひだるさはこらえきれない」「桜の花の白っぽい年はいつまでも寒い」「春は処女、夏は母、秋は寡婦、冬は継母」「3月の忘れ雪」というふうに、いずれも春は暖かそうでいても急に寒くなることを教えてくれています。

3日は「ひな祭り」。もともとは、五節句のひとつ上巳の日で、中国から平安時代に伝わりました。ひな祭りの原形は、紙や土で作った人形に災厄を託して川に海に流したもの。県東部の南佐久郡北相木村で行なわれる「かなんばれ」(流し雛)は、人のけがれやわずらいを、人形が身がわりになって払い流してくれるという古来の信仰の形を今に伝えるものでしょう。当日、子どもたちは紙で作ったおひな様や人形をもって、相木川に集まります。おひな様や人形にお汁粉をお供えし、最後にわらで編んだサンダワラ(桟俵)の上に乗せて川に流します。またこの日、3月3日の日の入りから1時間30分したころ、東の空で上弦前の月と、和名を「すばる」というプレアデス星団が接近します。月の明るさで、プレアデス星団はなかなか見えにくいかもしれませんが、双眼鏡があればこの息をのむような出来事はよく見えます。
長野県の冬の特徴
長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより
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